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コラム/長寿企業が大切にしていること

  • 世界最多の長寿企業を持つ日本 世界最多の長寿企業を持つ日本

変化への柔軟性と本質の追及

 日本には、創業から100年以上続く会社が2万6千社以上存在している。その数は、世界の中でも圧倒的ナンバー1である。都道府県別でみると1位が東京都、2位が大阪府、3位が愛知県となっている。また、「0・025%」、この数字は設立から30年以上続く会社の割合である。つまり、1万社のうち2~3社しか生き残っていないということである。

 30年以上存続している企業とそうでない企業の違いは何なのだろうか。

 自動車業界の中にも30年以上続く会社がたくさんあるが、そうした企業経営者の話を聞くといくつかの共通項があるように感じる。その一つが「時代とともに変化する柔軟性」である。

 例えば、中古車オークションの歴史を振り返ってみると、1967年にトヨタ自動車がディーラー販社の下取り車両を販社間で売買させることを目的に中古車オークションが始まった。その頃は常設会場などなく、ホテルやデパートの駐車場などを利用して手ぜりで競売されていたが、1980年代には常設会場においてPOSコンピューターによる入札方式に変わり、2000年代には全国のオークション会場がネットワークで繋がり、現在では全国どこにいても映像出品で売買されるまでに変化を遂げている。もしも、オークション会場がずっと手ぜりのまま何も変化してこなかったら年間700万台もの流通規模には拡大できなかったはずである。

 他にも、長寿企業の共通項として、顧客や取引先からの信頼、従業員満足度の向上など、会社の繁栄に必要なことはたくさんあると思うが、企業を永続的に存続させる上で最も重要なことは、「利用する人が本当に求めているものを提供し続けること」のように感じる。

 業態や事業内容が違っても、長寿企業が一番大切にしていることは、この本質を追求し続けることなのかもしれない。逆に考えてみれば、本質を見失い変化を恐れて表面的な価値にしがみついてきた企業は間違いなく倒産していると思う。

 仏教用語で「無我」という言葉が使われるが、良い意味で「我を無くす」ことが大事なのかもしれない。「自我を無くし他に尽くす」、人のために、ただひらすら奉仕することで、結果的に「徳」となって返ってくるという教えは企業経営にも通じるものがあるように感じる。(松沢章博)

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