【特集】ジャパンモビリティショー2023 - グーネット自動車流通

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【特集】ジャパンモビリティショー2023

コラム 2023年11月30日
111万2000人が来場、4年ぶりのショーに強い関心 、開催コンセプトを変え、自動車業界の枠を超えた展示で賑わう
会社名:JMS2023
会期中は連日、会場前に長蛇の列ができた

会期中は連日、会場前に長蛇の列ができた

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 「JAPAN MOBILITY SHOW2023(ジャパンモビリティショー」が10月26日から11月5日まで(一般公開は10月28日から)、東京都江東区有明の東京ビッグサイトで開催された。「TOKYO MOTOR SHOW(東京モーターショー)2019」の開催以来、4年ぶりのショーに、111万2000人もの来場者が集まる大盛況で幕を閉じた。「乗りたい未来を、探しに行こう!」をテーマに、従来のモーターショーとは一線を画し、自動車業界の枠を超え、他産業やスタートアップなど、合計475社・団体が出展し、前回展の192社・団体を大きく上回る過去最多の出展企業・団体が一堂に会した。モビリティ×エンターテインメントの「祭典」として、国内外から大きな注目が集まった。

【自動車メーカー各社】
 国内自動車メーカー各社の出展は、電気自動車(EV)のコンセプトモデルを主流に、ドローンやパーソナルモビリティなど、次世代を意識した出展内容が目立った。

 トヨタは、2台のバッテリーEV(BEV)のコンセプトモデルとして、SUVタイプの「FT‐3e」とスポーツモデルの「FT‐Se」を披露した。BEVならではの高い操作レスポンスや心を揺さぶるデザインが特徴のほか、自分色の乗り味をカスタマイズできるなど、クルマを唯一無二の愛車として進化させる。

 日産は、未来を彷彿とさせるようなデザインが際立つEVコンセプトモデルを5台展示。中でもシリーズの最後を飾ったワールドプレミアの「ニッサン ハイパーフォース」は究極のハイパフォーマンスEVコンセプトとして注目を浴びた。日産の独創性が詰め込まれた次世代の高性能スーパーカーだ。

 ホンダは、自動運転タクシーサービス専用車両の「Cruise Origin」を披露した。このほか、米ゼネラルモーターズとの共同開発EV「PROLOGUE Prototype」や運転する楽しみを追求したEVスポーツモデルとして「PRELUDE Concept」を披露。自動運転技術が普及していく過程においても「操る喜び」を際立たせたモデルだ。

 マツダは、「走る歓び」を訴求、マツダブランドの新たなアイコンとなるスポーツカーコンセプト「MAZDA ICONIC SP」が注目を集めた。

 スバルは、BEVコンセプトモデルの「SPORT MOBILITY CONCEPT」と航空宇宙事業を担う同社ならではのエアモビリティとして「AIR MOBILITY COCEPT」を世界初公開した。

 三菱は、未来の「デリカ」をイメージした電動クロスオーバーMPVコンセプトカー「D:X Concept」を初披露した。開放感あふれる圧倒的大空間キャビンと、さまざまな冒険に応える航続距離と走破性を実現したコンセプトモデル。

 スズキは、「世界中に、ワクワクの、アンサーを。」をテーマとした展示を行い「EVの先進性、洗練さ」、SUVの「力強さと冒険心」をクロスオーバーしたSUV EVのコンセプトモデルとして日本初公開の「eVX」などを披露した。

 ダイハツは、「お客様に寄り添い、暮らしを豊かにする」という現在のビジョンに込められた思いを出展テーマに据えた。中でもコペンの気軽さはそのままに、「走る喜び」「楽しさ」を追求したオープンカー「VISION COPEN」が注目を集めた。

 レクサスは、電動化で実現する未来のクルマとモビリティー体験を提案、次世代BEVモデルを世界初公開した。コンセプトモデル「LF‐ZC」とフラッグシップコンセプトの「LF‐ZL」の2台が大きな話題を集めた。「LF‐ZC」は2026年の導入を予定されており、35年のBEVへの変革を目指すレクサスの全く新しい車体のモジュール構造や生産技術を採用するほか、ソフトウェアプラットフォームも全面刷新した。

【輸入車】
 国産車と同様に輸入車勢も電動化を強く意識した展示が目立った。

 メルセデス・ベンツは、同社伝統のオフローダー「Gクラス」を電動化したコンセプトモデル「Concept EQG」を日本初披露した。また、展示ブースでは音楽と映像、光による演出で世界観を表現した。

 BMWは、ワールドプレミアとして「スポーツアクティビティクーペ」と称するクロスオーバーSUV「X2」とそのBEV「iX2」を披露した。IAAモビリティ2023(ミュンヘンモーターショー)でワールドプレミアとして注目を集めた次世代BMWセダンコンセプト「ビジョン・ノイエクラッセ」も大きな注目を集めた。

 このほか、新興メーカーとして中国のBYDが出展。日本市場に積極参入する同社ではすでに2車種を発売しているが、日本発売車種第3弾として投入予定のスポーツセダン「BYD SEAL」を展示したほか、ラグジュアリーブランド「仰望(ヤンワン)」のオフロードSUV「U8」やメルセデス・ベンツとの合弁で開発した「DENZA(デンツァ)」ブランドのプレミアムミニバン「D9」などを展示、多くの来場者の注目を浴びた。

【JMSオリジナルコンテンツなども充実】 
 今回のジャパンモビリティショー2023では、こうした先進技術を詰め込んだコンセプトカーや市販予定車などを数多く展示したほか、各メーカーブースともに体験型の展示で、来場客を楽しませた。主流となるBEVの展示が数多く展開される中、ソニー・ホンダモビリティの「AFEERA」が公開されるなど、自動車業界の枠を超えた次世代モビリティの提案が目を引いた。業界関係者からは「エンターテインメント化を行い、裾野を広げることには成功していた。110万人来場は希望の見える動員だったが、コロナ明けのイベントなので、次回以降に真価が問われるのでは」(大手中古車販売店関係者)といった声が聞こえた。

 コロナ禍を経て、4年ぶりの東京モーターショーは、輸入車メーカーの出展が激減するなど、やや物足りない部分もあったが、主催者プログラムとして自動車業界だけではないオールインダストリーの出展を集めた「Tokyo Future Tour」に177社を集めたほか、スタートアップと大企業のビジネスマッチングを図る「Startup Future Factory」やモータースポーツ、試乗プログラムなどの展開で、幅広いユーザー層に効果的にアプローチした。また日本RV協会(JRVA)と新たにコラボレートした「JAPAN MOBILITY SHOW2023 CampingCar Area by JRVA」や日本スーパーカー協会とコラボレートした「TOKYO SUPERCAR DAY2023in JMS」といったイベントも来場増に大きく貢献した格好だ。

 また、30組を超える人気アーティストによる音楽ライブやお笑いライブなどを展開したステージイベント「H2 Energy Festival」も展開、同ステージは水素エネルギーを活用した環境配慮型のエンタメステージとして注目を集めた。

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