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【特集】自動車販売店の新たな「集客」とは?

コラム 2023年07月28日
「目的外来店」は将来の顧客化へのスタート
カフェと屋内イベントスペースが一体となった店舗(神戸市北区のひまわりガーデンモール)

カフェと屋内イベントスペースが一体となった店舗(神戸市北区のひまわりガーデンモール)

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 2023年5月、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行、20年初頭から始まった、いわゆる「コロナ禍」も第9波の到来も指摘される中だが、おおむね終息の方向に向かっている。海外からの観光客も急増する中、街には以前のような「活気」が戻ってきた。コロナ禍での「新しい生活様式」が定着する中、自動車販売店においても、店頭への来店を誘致し、来店型の営業に期待感が強まっている。こうした状況下で「集客」への意識が高まりを見せる中で、全国の販売店の中でも独自の営業展開で集客に成功している成功事例を各販売店の取材レポートを通じて紹介していきたい。(室田一茂)

 「集客」と一言に言っても、その方法は幅広く、最近ではSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の普及や動画投稿サイトの活用など、インターネットメディアを活用した取り組みが目立つ。「LINE」公式アカウントを通じた告知展開や「Instagram」(インスタグラム)投稿を活用したものなどが主な手法だが、ただ来店を促進するだけでなく、リアル店舗でのさまざまなイベントなどを通じて、店舗への集客から「顧客化」を推進するケースが多い。とりわけ、今回の特集で紹介する販売店で目立ったのは「店舗」という舞台で、さまざまな取り組みを行う点だ。店舗内に本格的なカフェを併設したり、イベントスペースを設け、定期的なイベント開催を行い、来店を促したり、本業の自動車販売とは、一見全く関係のない「モノ」や「コト」で集客することで、多くの「目的外来店」を取り込んでおり、その内容は年々充実度を増している。

 カフェ併設型の店舗は最近では珍しくないが、地域で強い支持を受ける老舗カフェとのコラボや地元産の素材にこだわった料理の提供、今流行りの「SDGs」につながる循環型社会の形成につながるような地域密着のイベント展開なども注目を集めている。
 一方で、コロナ禍で大きく増加した「キッチンカー」を集めたグルメイベントなども注目だ。こうしたイベントも地元の飲食店とのコラボで、地域社会に貢献することにもなる。
 一般的な自動車販売店は「用が無いと来店しない場所」だが、定期的に自動車販売とは無関係なイベントを展開することも効果的だ。またカフェ併設による圧倒的な集客で、潜在顧客の拡大と顧客化を推進していくことが将来に向けた顧客基盤強化につながることは間違いない。ある店舗では、開設から数年が経過し、カフェ来店をきっかけの潜在顧客の「顧客化」に成功し、今では全顧客の4割を占めているという。
 健康相談のような敷居の低いイベントを用意することも効果的だ。少子高齢化が進む中「健康」への関心はますます高まっている。
 こうした取り組みには、ある程度の店舗規模も必要だが、新車ディーラーや大型店との差別化においては、地域での独自性を出す新たな「集客」の一手が求められるのは間違いない。本特集では「集客」で成功する全国の販売店を紹介していきたい。

ケース①
フレックス・ドリーム(東京都調布市)

法人や若年層、年配者の来店が急増
新たな挑戦により集客増

 フレックス・ドリーム(東京都調布市、藤崎智和社長)はヴィンテージのランドクルーザー、ハイエースを中心に扱う専門店。東京都、宮城県、神奈川県、愛知県、群馬県に多数の店舗を展開している。コロナウイルスも5類に指定され、落ち着きを見せている今、SNSやインスタグラム、YOUTUBE配信やオリジナルパーツの展開、イベント出店等に力をいれ、全国からのファンによる来店数が増加しているという同社の調布店鴨下貴広店長に話を聞いた。

【ユーザーとのコミュニケーション】
調布店9名のスタッフ中6名がランドクルーザーを所有しているほどのランクル好きが、仕事を楽しみながら全国のユーザーとのコミュニケーションを大切にしている。毎週行うYOUTUBE配信もその一つだ。再生回数は一本につき数万回再生され、全国のファンからのコメントも多い。
インターネットの普及とそれによるSNS等による集客活動により、全国からユーザーが集う。
繋がっているユーザーとの付き合いをしっかりすることにより、乗り換えでの来店や紹介をいただくことも多いという。熱いファンが多いので、永く付き合える。
程度の良いヴィンテージランドクルーザーは仕入れが困難だが、過去に販売したユーザーからの買取や乗り換えるユーザーからの下取りで一定の台数は確保できるという。

【新たな挑戦により集客増】
 ユーザー層はコロナ前まではファミリー層が中心だったが、今年に入り、法人や若年層、年配者の来店が急増している。同店はヴィンテージのランドクルーザー(60~80系)を中心に手掛けているが、昨今その希少性や人気に拍車がかかり価格が高騰しており、入手できるユーザーが限られてきた。
そこで、オリジナルキットやパーツを活用して120系のランドクルーザープラドをベースにした、60系フェイスのコンプリート車・FD‐classic126を今年NEWリリースし、デモカーで制作したところ、これが人気となり、全国から来店が加速した。
生産中止となったスピードメーターケーブルやオリジナルアルミホイル・オリジナルマフラーなどもファンにとっては、需要が高い。
 ランドクルーザーを中心としたオリジナルパーツの製作、取付も行っている。これらもユーザーの要望をもとに制作を手掛けた独自の商材なので、全国からの引き合いが多く、来店にもつながっているという。

ケース②
泉カーサービス(長野県松本市)

イベントを通じ会社が生きていることを伝えたい
誰のためのイベントかを考えて感謝祭に

 創業48年を迎える泉カーサービス(長野県松本市、吉澤怜一社長)は石油販売から始まり、車検整備、鈑金塗装、損害保険、生命保険、カーケア、リサイクルパーツ販売を展開。また、別法人の泉カーセンターは新 車・中古車販売、カーリース、買取事業を手掛け、両社でIZUMIグループを構成。それぞれの専門知識を持ち合わせた独立法人としてユーザーにサービスを提供している。
地域密着を掲げる吉澤社長は「泉祭り」を年1回、10年以上開催し続け、ユーザーとの交流を深めているという。その内容や成果について聞いた。

【イベントはユーザーと会社の距離を縮める】
「泉祭りをはじめた理由はお客様にキャンペーンとは異なる感謝の場を作りたかったから。過去にちらし等を使い感謝キャンペーンも行っていたが、実際に店舗に足を運んでもらうイベントの方が、会社や社員のことをユーザーにより知ってもらえる」(吉澤社長)
実際に回を重ねるに連れ、IZUMIグループの認知は広がり、今では泉祭りそのものを楽しみにしてくれているユーザーも増えているという。また、ユーザーは来店への敷居も低くなり、車検やタイヤ交換の早期予約にも繋がるなどイベント効果も挙げる。

【誰のためのイベントかを考えた】
泉祭りはコロナ禍の3年間は中止を余儀なくされたが、例年11月に開催していた。11月に開催する理由は「スタッドレスタイヤに交換し始めるタイミングであり、商談にも繋げる意味もあった」と話す(吉澤社長)。イベントも自社工場の中をゴーカート場にしたり、自動ブレーキ体験など、車に関わりながら日常では体験できないことを意識して取り組み、泉グループ全社員でユーザーをおもてなししていた。
今年の泉祭りは、今までの内容と異なる感謝祭として開催した。より多くのユーザーに泉祭りに足を運んでもらうことを考え11月ではなく6月に開催月も変えたという。 
 吉澤社長は「今まで自分達でイベントを提供してきたが、今年は泉カーサービスを利用しているユーザーであり、その道のプロにイベントを担当してもらった。ユーザーの中には写真家やイラスト家、また楽器演奏者など多種多彩な人がいる。今までは社員とユーザーのふれあいの場づくりであったが、今年はプロを通じてユーザーに楽しんでもらう場にした。イベントを通じて会社は生きていることをユーザーに伝えていきたい。

ケース③
ホワイトハウス(名古屋市名東区)

イベントは来店促進を図る需要な手段
複数ブランド取り扱いを活かしたイベントを実施

 ホワイトハウス(名古屋市名東区、木村文夫社長)は、輸入車正規ディーラーを中心に中古車販売や自動2輪車ディーラー、アフターパーツの開発、販売など幅広く手掛け、現在では23ブランド(車・バイク)を展開、活動エリアは東海エリアを基盤に、6都県に広がりをみせる。中古車販売事業は、国内最大級の屋内型正規輸入中古車販売店「オートプラネット名古屋」(愛知県東郷町)が主軸。同店は、欧州車を中心に15ブランド、約250台の中古車を常時展示し、年間約1万人が来場する大型拠点となる。6年前から店長として50名のスタッフをまとめる長瀬氏にイベントの考え方、方向性を聞いた。

【コロナ禍でも継続してイベントを実施】
 同店は新型コロナウイルスが感染拡大した2020年春から現在に至るまで一貫して月1回のイベントを継続している。長瀬店長は「イベントの実施に関して徹底した感染対策を行い、ユーザーに安心して来店してもらえる環境づくりを行った。オンライン商談なども併用したが、webだけでなく、実車を見たいという声も多く、その声が来店型イベントに結びついた。店舗は敷地が広く、来場者同士の距離を広くとれることで、密を避けることができたのも大きい」と振り返る。

【イベントは「フェア」と「セール」2種類】
 同店のイベントは「フェア」と「セール」の2種類を設定。「フェア」は企画を中心とした来店促進型イベントで年間4~5回実施。イギリスやフランスなど国ごとのイベントを企画し、来場者にはドリンクなどのおもてなしを行うほか、購入車に対して、オリジナルグッツやオプションなどの特典を用意する。一方、「フェア」は販売に特化したイベントとなる。
【オートプラネット名古屋の活気がグループに浸透】 
 半導体不足や資源高騰などの要因でここ数年は新車の生産台数が低下、徐々に生産台数が増加してきているが、中古車需要は依然として高い。その結果、同店はグループ内で安定した実績を残している。長瀬店長は「中古車の需要が高まったことにくわえ、コロナ禍の中、イベントを継続して実施してきたことで、ユーザーからの支持を得られ実績を残すことができた。また、オートプラネットの活気が他ブランドへの活気につながっていると思う。今後もイベントを継続することで、グループ全体に良い影響を与えるとともに、より支持される店舗にしていきたい」と語った。

ケース④
オートスタイルトレーディング(大阪市西区)

本格派カフェ併設で「目的外来店」を誘引
顧客サービスとしてもカフェを有効活用

 オートスタイルトレーディング(大阪市西区、山本良祐社長)は2022年9月、神戸市北区鹿の子台の一角に複合型施設「ひまわりガーデンモール」を開設した。「食と車とアウトドアのお店」をコンセプトに本格派カフェ併設の中古車展示場を展開する。神戸の老舗カフェ「マザームーンカフェ」がプロデュースした本格派カフェ「ランドスケープ」には、平日、休日問わず、多くの近隣客が来店、カフェメニューはスマホやタブレットからモバイルオーダーできるが、カーケアメニューも同時に注文できるのが面白い。

【カフェで集客、カーケアメニューなどで顧客化へ】
 同店の特徴は、中古車購入ユーザーだけでなく、カフェの来店やイベントスペースで定期開催するキッチンカーイベント、屋内イベントスペースの催しのために来店した「目的外来店」を取り込めるところ。「ふらっとカフェに来店したところ、すぐ隣にクルマが並んでいた」というシチュエーションと、カーケアメニューの利用からスタートして顧客化していく。オイル交換や洗車はカフェでランチをしている間に完了し、ユーザーにとってはノーストレスだ。

【食と車とアウトドアが融合した心地よい空間】
 ランドスケープでは地元野菜をふんだんにつかった料理など、本格派カフェならではのこだわりで来店客をもてなす。同社のグループ会社「テラシア」(大阪市西区、岩原貴士社長)が運営するなど、両社などを束ねるエクシアホールディングス(同)のグループシナジーを最大限活用する。カフェのすぐ横には人工芝を敷き詰めた屋内展示場・イベントスペースも併設、中古車展示場もゆったりとした雰囲気。定期的にキッチンカーイベントも展開するなど、地域密着の情報発信拠点として親しまれている。

【購入客には1年間毎月使えるカフェチケット】
 同店で中古車を購入した顧客には、ランドスケープで毎月1回使えるカフェチケットを配布している。顧客は毎月1回カフェメニューを楽しめるが、店舗にとっては毎月顧客との接触機会を設けることができ、顧客のチケット利用率は非常に高いという。平日のランチタイムなどには、近隣の主婦たちがグループで来店する姿が目立つ。カフェ利用時に、同店での中古車購入メリットや手軽なカーケアメニューなどの情報がインプットされ、次回の自動車購入時につながる潜在的や顧客創出が着実に進んでいることは間違いない。

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【対象評価点】

4、4.5点

【抽出価格条件】

直近価格が500千円以上

【抽出台数条件】

毎月50台以上の流通が過去6ヶ月連続していること