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日本中古車輸出業協同組合(東京都品川区、佐藤博理事長)発表の中古車輸出統計によると、2022年9月の輸出台数は9万5100台となり、前年同月比で1万140台減となった。また、22年1月-9月では88万3743台となり、前年同期比96.0%(3万6896台減)となった。
9月の輸出国別台数ではロシアは前月に続き2万台を超え、2万140台(前年同月比36.7%増)となった。9月に発令された動員令によりロシア向けの輸出への影響が危惧されたが、数字上は堅調な実績を保った。
他の輸出上位国はUAEが1万2258台、前年同月比25.6%増となったが、モンゴル、タンザニア、ニュージーランド(以下NZ)をはじめ軒並み前年同月割れの台数となった。
■ロシアの輸出ニーズが下がり始めた
ロシアの動員令発令によりロシアからの注文台数は明らかに減った。9月の輸出台数は2万台を超え好調に見えるが、動員令の影響が注文台数において如実に出ている。一般メディアではロシア向けの輸出は空前の好景気と報じられているが、動員令によりロシア国内は車を購入するマインドではない状況が続いている。
では何故、輸出台数が多いかは船不足が原因となっている。日本の港はロシア行きの車で溢れている状態が続いている。ロシアの注文車がまだ滞留しており、船便の手配が着き次第、輸出されている。
輸出台数は税関を通って初めてカウントされるため、港に車が溢れている以上は、ロシア向けの輸出台数は高水準の実績が続く。船便次第で読みにくい状況だが、当面高水準の輸出台数は続くと見られる。
一方で注文件数は確実に減っており、長期で見た場合、台数は減少していくと思われ、その動向には注視が必要。
他国ではUAEは前年同月台数を上回ったが、中継地として賑わいを戻しつつある。NZは前年割れの台数が続いているが、同国の経済が停滞していることに加え、円安により日本の中古車価格が高騰していることも輸出台数に影響を及ぼしている。
■船不足解消には時間を要す
船不足問題は続いている。船があればの話になってしまうが、輸出ニーズは高く前年超えの輸出台数を記録する可能性は十分にあった。船便の現状を考えると22年は前年並みの輸出台数の見通し。来年も同様の状況が続くと思われるが、24年には新船が出てくる。先の話になってしまうが期待したい。
話は変わるが12月1日に「忘年懇親会」を東京ドームホテルにて開催する。コロナ禍により3年ぶりの開催となるが、参加される方には親交を深める場、情報交換を行う場として利用していただきたい。
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