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10月までの高騰で国際的な割高感が強まった国内鉄スクラップ相場は、11月に入ると全国的に高値修正局面を迎えた。新規輸出商談は引き続き国内相場に安値先行し、H2の韓国向け輸出成約価格は4万9500(FOB)と5万円を割り込んだ。
月末のH2炉前価格は関東が5万4000~5万5000円、関西が5万6500~5万7500円と、関東では値下がりしたものの、関西ではほとんど横這いとなっている。中部地区では11月に3000~4000円の下落が進んだが、一方では先安感が指摘されながらも市中回収量の増加が限られ、値下げが加速していない地域も多い。
海外では中国を中心に鋼材価格やビレット価格の下落が伝えられ、鉄鉱石スポット価格は一時90ドルを割り込むなど外部環境は悪化している。先行きへの警戒感から海外需要家の日本産スクラップ購買姿勢は依然として慎重で、今後も輸出主導による国内相場の上昇は期待し難いとみられる。半面、堅調な内需を追い風に国内市況が大きく崩れるとの懸念は強まっていない。
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