クルマ好きのオヤジ達と若者達が1938年式ジャガーを囲んで
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このコーナーでは本サイトの取材活動、関係者との接触の中で撮った1枚の写真から「クルマ好き」な人々を紹介する。
「車」が四角く背が高く、乗れる人数と積める荷物の量で計る冷蔵庫と同じ「家電」になった21世紀。この時代にこそ「クルマ好き」の肖像を通して「クルマ」の夢と価値、関る人々の「Life」を見て、「クルマ」流通ビジネスへのインスピレーションになれば幸いだ。
1月30日、東京・お台場で「JCCAクラシックカーフェスティバル・ニューイヤーミーティング」(日本クラシックカー協会主催)が開催された。
そこに歴史の風格に溢れる1938年式ジャガーを出展した一団が法政大学(東京都千代田区)体育会・自動車部。そして現役の学生に交じってこの「Portrait」に映っている「オヤジたち」は同部のOB。
同自動車部は1930年(昭和5年)に創立。以来、道路調査として東京~大阪ノンストップ走行を行うなど、日本のモータリゼーションの先駆けとして活動。近年はモータースポーツの普及とともに、ラリー、ダートトライアル、そして「チームマイナス6%耐久レース」などの競技参加を中心に活動している。
同自動車部OBの中古車流通業界関係者に誘われ、本イベントに行った。彼らのブースを訪れると、現役の学生と親子ほども歳の違うOB達が集まり、昔話から近況までを語らい合っている。「卒業して何十年と経っているけど、こうして会うと先輩、後輩なんだよ」とOBの一人。「試合のときに引っぱたかれたりしたのもさ、いい思い出だよ」。
この38年式ジャガーは1966年(昭和41年)に寄贈され、代々受け継がれてきた。同大学自動車部のシンボルとして六大学野球優勝パレードなどに使用。そしてこのクルマの周りに毎年、OB達が集まる。今年も「Portrait」が1枚。
OBの中古車流通業界関係者は「クルマ好きの俺達が今もこうやって集まっている。クルマって楽しいことをもっと知ってもらいたいよね」と言った。
イベント閉会間際から降った雪の中、撤収のためにジャガーのエンジンを始動すると・・・爆音とともに煙が。燃焼系の異常のようだ。現役、OB達がジャガーの周りで一緒に四苦八苦している。昔はクルマに乗るということはこういうことだったのだ。そして、彼らの絆も永遠に続く。