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12月鉄スクラップ市況

前月末比1万円以上上昇

 日本鉄リサイクル工業会(東京都新宿区)は1月5日、国内の鉄スクラップマーケット情報を発表した。11月に大きく上昇した国内鉄スクラップ市況は、12月に入ってもその勢いは止まらず急騰という表現が相応しい展開となった。需給ギャップは解消されず、電炉メーカーは購入価格を連日のように改定して入荷促進を図っている。現状のH2の関東地区、関西地区の価格は4万2000円~4万3500円を形成し、前月末比1万円以上上がったことになる。

 海外市況も、大きく上昇しておりトルコ向け欧米産HMSが470ドルCFRとこちらも前月比100ドル以上アップしている。海外の上昇も、コロナ禍による供給量の減少が需要増を吸収しきれていないことにある。また、中国の新年からの製鋼用鉄スクラップの輸入再開の観測もマーケットの先高感を後押ししており、実際に輸入契約が報道されればマーケットに大きな影響を与えることが予想される。
 
 一方で、最終週になって売り手側に高値警戒感も出始めてきたようで、電炉への入荷好転も報じられている。この動きが年末特有の荷動き好転に留まるのか、市況の反落に繋がるかを見極めるにはもう少し時間が必要であるとしている。


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