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9月鉄スクラップ市況情報

堅調感を保ちながら越月

 日本鉄リサイクル工業会(東京都新宿区)は10月1日、国内の鉄スクラップマーケット情報を発表した。

 7月から8月にかけて下落基調を辿った国内鉄スクラップ相場は、9月前半も軟調感を残したものの、後半に入ると西日本を中心に上昇に転じた。月末のH2炉前価格は関東が4万6500円~4万7500円で前月末比横ばい乃至若干安、関西は5万1000円~5万2000円と同1500円~2000円程度反発している。10月以降も内需は堅調とみられるうえ、全国的に市中荷動きの悪化が報告されており、国内相場は今後も高値圏での推移が予想される。

 新規輸出相場では9月に入るとベトナムや台湾向け輸出成約が出始め、国内市況の底入れにつながった。月末のベトナム向けH2成約価格は490ドル(CFR)程度に回復しており、新型コロナウイルス感染が落ち着けば輸出成約価格はさらなる上昇が期待される。半面、鉄鉱石価格が一時100ドル水準に急落したほか、中国不動産大手の債務問題が中国景気の先行きに影を落とすなど外部環境の悪化を懸念する向きも増えている。硬軟両面の要素はあるものの、全体的には堅調感を保ちながら越月している。

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