式典で挨拶するUSS服部会長・安藤社長・田村副会長・原副会長、USS岡山金田専務・石原常務
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USS四国・JU愛媛(愛媛県松山市)が9月4日にオープンした。《01面に関連記事》 USSは7月、JU愛媛の現車会場を3億2000万円で取得した。USSが四国地区に展開した背景には、JU愛媛のAA事業の継続を支援する狙いがある。 JU愛媛は約30年にわたりAAを開催してきたが、昨今の景気悪化で出品台数の減少や会員の退会に伴う収支悪化が進み自力での運営継続を断念、6月24日の開催をもってAA開催を休止した。 しかし、JU愛媛内部はもとより、JU中四国(中国四国連絡協議会)の会長を務めるJU広島の上松倉人理事長からも、四国地区からJU系AAの定例開催がなくなることを憂慮する意見が寄せられ、JU愛媛としてAA事業を続ける方法を模索。会場設備をUSSに売却し、運営全般をUSSが行うかたわら、集荷活動を通じ運営に協力していくことで、「USS四国・JU愛媛」として共同開催していく方向で調整がまとまった。 USS服部太会長は、「平素よりUSSに絶大な支援を賜り感謝している。全国で18番目となる四国会場もぜひ利用され、商売に役立てていただきたい」と挨拶。また、安藤之弘社長は「『四国からJUオークションの灯(ひ)を消したくない』という要望をいただいたことに加え、四国は当社で唯一、会場を展開していないエリアだったことから進出を決断した。小さな会場ながらも、USS岡山会場との相互接続により活気あるセリを提供したい」との主旨で抱負を述べた。 一方、JU愛媛の藤谷光幸理事長は、「USSの支援によりAA事業を継続でき感謝している。今後、中四国地区9県のJUが合同で実施している『中四国ジャンボAA』の誘致を図るなど、開催を盛り上げていく」と抱負を述べた。 JU愛媛は、現車会場をUSSに売却したのにあわせ、会員からの預り保証金(1社100万円)を精算。従来、正会員や準会員など4種類あった会員区分を正会員に一本化。新たに1社1万円というリーズナブルな入
会金を設定し、新規入会を募っている。JU愛媛会員は、USS岡山と四国会場のみ利用できる限定会員制度を適用できる。90社いるJU愛媛会員のうち78社が利用を申し込んだ。 同会場はUSS岡山会場の支店という位置付けで、USS岡山の石原力常務が四国会場の責任者に就任。検査員や営業担当者は岡山会場と兼務。また、JU愛媛の職員を3名引き継いで雇用している。 会場設備については、JU愛媛が2007年にJU広島と提携、USSが展開する「USSグローブネットワーク」および「CISインターネットライブ」の両ネットワークを導入しており、その際に同時2レーンシステムも導入していたことから、今回これらの設備をそのまま活用した。また、テーブルなどの什器・備品は、旧USS藤岡会場で使われていたものを再活用するなど「エコ」な会場となっている。 現在、四国地区のUSS会員は約850社。今後、入会を促進し早期に1000社突破を目指す。また、岡山会場とリンクした様々な施策を展開する予定。 当日は200席のポス席が満席となる盛況の中でセリを展開。全国からも活発な応札が寄せられた。四国会場で460台を集荷し、284台が成約。岡山会場との合算では出品1480台、成約率58・7%を記録した。