無いものは自ら創ってきたVIPカー界の伝説 - グーネット自動車流通

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成功事例集

無いものは自ら創ってきたVIPカー界の伝説

2022-06-03

インパルス
社長  安藤真樹

  • 安藤社長
    安藤社長
  • 店舗外観
    店舗外観
  • ドレスアップ誌で紹介された若かりし日の安藤社長
    ドレスアップ誌で紹介された若かりし日の安藤社長

 ドレスアップのカリスマとして全国に知られるインパルス(福島県郡山市)の安藤真樹社長。1998年には、地元福島のスキー場を借り、1000台が集うVIPカーイベントを開催。「VIPカー界の伝説の人物」として今もなお、全国の注目を集める存在であり、その異才を存分に発揮している。
 また、20年前には、自社ブランドホイール「Winner」を開発、販売。そのホイールは販売終了後にもかかわらず、インターネットオークションで未だに「幻のホイール」として高額で取引をされており、安藤社長の当時を知る人も含め、根強い人気を誇っている。この人気も後押しし、新たに「Iⅿpulse Winner」ブランドを立ち上げ、再びホイールの開発、販売に乗り出す。現在、JU福島の小売委員長を務め、組合事業にも尽力する安藤社長に、ホイール開発の背景と『お客様に喜んで頂けるお車を販売する』を信念に取り組む中古車販売事業について話を聞いた。(聞き手:齊藤寛英)



【無いものは自分で作る】
 自社ブランドを立ち上げホイールの開発、販売を始めた理由は「欲しいホイールが無いのであれば、自分で作ればいいと思ったから」と話す安藤社長。自身でドレスアップカー、VIPカーのデザインを手掛け、トータルのイメージにはより拘りを持ってボディに合うホイールが無ければ作ればいい。中古車販売店を始めたのも理由は同じ。自分が行きたい店が無いのであれば、自分で店をオープンさせればいいと考え思ったから。25歳から5年間、自宅を工場として車を製作。開業は1997年、30歳の時になる。最初の10年はドレスアップをメインに、時代に合わせて変化してきた。今は、家族持ちの方にも納得してもらえるカスタムカーを販売している。


【お客様のことを考え商売】
 中古車販売時は、グー鑑定の内外装評価で5つ星が付くよう、仕上げてから展示する。手を入れる分、販売価格は高くなる場合もあるが、値段以上の価値を提供することには拘っている。幸いなことにカスタムカーのデザインを気に入った全国のお客様から問い合せもいただく。本来、車を決めてからホイールを買うのが一般的だが、当店ではホイールを気に入り、車を買うお客様もいる。
 また、安藤社長はデザインだけではなくお客様のことをしっかり考え商売をしている。一例として挙げれば、中古部品の提案もしている。どの部位を交換するかにもよるが、中古部品で性能、走行に問題がなければコストダウンが図れる中古部品の方が、お客様に喜んでいただける。当然、しっかりとした説明、相談は必要。一方で、足廻りや消耗品は新品を使う。エアロパーツの交換も歪みが生じている恐れがあるため、しっかり説明して新品を使う。
 大口径のホイールを求める年配のお客様には乗り心地や性能、トータルバランスを考え、お客様に合ったサイズダウンの提案もするという。希望を叶えるだけではなく、マイナスもしっかり伝える。ブレない軸を持ち合わせ、お客様ニーズを汲みとった提案は、車と人を知る安藤社長の思いからきている。
 「JUショップの看板を背負っている以上、『安心と信頼』のドレスアップ車を製作する」と話す安藤社長は「お客様一人ひとりに個性があるように車も同じ。作業着を着て乗るのであれば、汚れが目立ちにくいブラックに内装を仕上げるなど、お客様の地域、ニーズに合わせて選んであげる。カスタムカーのデザイン、製造においては、自分が乗りたい車を作る。結果、それがウケて買ってくれるお客様も多い。現在も80%のお客様が常連もしくはその紹介」という。 
 お客様の指名買い、オーダー買いは、安藤社長のセンスに惚れ込んでのこと。常にアンテナを張り、アイディア、イメージ、経験を持っている安藤社長だからこそ成せる業だ。


【本当のアフターフォローはお客様の心を掴むこと】
 ホイールは「Impulse Winner」として新しいブランドを立ち上げた。今後は高級ブランドの「Impulse Winner」と廉価版の「Wina Star」の2ブランドで、ホイールを販売していく予定。「ホイールの製造も自身がやりたいことをやってくれる人が周りにいるからこそ実現できる。世の中の協力があって自分のしたいことができる。自身としても自分がやれることをやってあげたいと思う。惜しみなく価値を提供していきたい。例えば、年賀状も一つ。お客様に伝わり、教えてもらえるものがある。お客様の喜ぶ顔を浮かべ、こうしてもらったら嬉しいということを提案する。本当のアフターフォローはお客様の心をつかむこと。選ばれる店になるために、お客様をしっかり見て知る。一人ひとりからお金を取ることがサービスではない。お客様が喜んで買うことを考える。これが『あの人買い』に繋がる」。


【メーカーとしてニーズに応える】
 インパルスとしてメーカーの動きもしっかりしていかないといけない。自動車業界は100年に一度の変革期。これからの時代に向けて自分ができることを考え、改めてメーカーとしてのインパルスを復活した。ただ、安藤社長は昔のVIPカーのスタイルには拘っていない。「ユーザーの熱い思いを受け止め、車種問わずドレスアップカーを製作していく。ミニバンが主流の今の時代でも同じようにドレスアップはできるし、ニーズもある。そのニーズが多いか少ないかで言えば以前よりは少ない。ただ、少ないからこそ、そのニーズに応えていく。メーカーとしても販売店としてもユーザーに寄り添っていくインパルスでありたい」。
※自動車流通新聞2020年1月11日発行号より


【店舗情報】
住所:〒963-8866 福島県郡山市字桑野清水台49-5
代表者:安藤真樹(自転車競技でも活躍。その実力は国体や世界大会に出場し好成績を残すほど)
TEL:024-936-4500
FAX:024-936-4510
営業時間:10:03~19:00
定休日:月曜