「Facebookを活用した集客戦略とは」 JU長野セミナーリポート - グーネット自動車流通

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「Facebookを活用した集客戦略とは」 JU長野セミナーリポート

企業・団体 2011年12月26日
原田光治氏講師の話に聞き入る参加者

原田光治氏講師の話に聞き入る参加者

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 JU長野(長野県塩尻市)は、昨年の11月1日にJU長野会議室において、昨年実施した『売れるホームページの徹底活用法』で、大好評を博した原田光治氏を再び講師として招聘し、『新たなクロスマーケティングで顧客を勝ち取る』というテーマで、最近話題となっているFacebookを活用した集客戦略について、セミナーを開催した。
 
 当日は、予定を上回る参加者で会議室は溢れ、また2時間以上のセミナーにも関わらず、出席者は誰一人集中力を切らさず、最後まで聞き入っていた。

 今回は、当日の模様について株式会社ソウイング代表取締役社長・中尾聡氏にリポートをして頂いた。

【セミナーリポート】

JU長野青年部主催・小売研修セミナー

『新たなクロスマーケティングで顧客を勝ち取る』
「Facebookを活用した集客戦略とは」             
講師 原田 光治氏
 

 少子高齢化、都市への人口集中、若者のクルマ離れ等々、構造的な問題により90年代初頭から長期低落傾向にある自動車販売。その厳しい市場環境下において、販売形態も現車中心の店頭販売からインターネットを媒体とした情報販売へと大きく様変わりした。
 現在、自動車を購入しようとするユーザーの90%以上は、何らかの形でインターネットを利用しており、自動車販売には欠かせない重要なツールとなっている。
 
「タブレット市場の台頭でインターネットを持ち歩く時代が本格化」
 
 現在、インターネットはビジネスの中心になっているが、これが更に加速すると予想されるデータがある。それは携帯電話に代わるスマートフォンやiPadと言ったタブレッド型の多機能端末の2015年での普及の見通しが、昨年の段階で1500万台規模と試算されていたのが、今年になって5200万台と上方修正されたことだ。
 従来PCからインターネットにアクセスしていたものが、このタブレッド型端末の普及とともに、何時でも何処からでもインターネットといった、正にインターネットを持ち歩く時代が本格化することになる。当然のことながら、そうなれば今以上に利用度は高まり、ビジネスにおいても依存度が高まって行く。
 従って、今後インターネットを本格的に経営戦略の核にしておかないと、ビジネスチャンスを逃すことになる。

「急速化するSNS市場」
 
 タブレット型端末が一気に普及し、インターネットを持ち歩くようになると、急速な発展が期待されるのがSNS市場だ。
 そもそもSNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)とは何か。広義では社会的ネットワークをインターネット上で構築するサービスのことで、狭義では人と人とのつながりを促進・サポートする、コミュニティ型の会員制のサービスと定義される。あるいはそういったサービスを提供するウェブサイトも含む。

(ウイキペディアより)
 
 現在、具体的に企業がどのように活用しているかと言えば、第一に社内の情報伝達手段としての活用。ウォールに書き込むことで、E-mailのように1個1個開ける必要はなく、一覧になっているので見落率が低い。また社員間が自由に意見を交換し合えることで、社内の風通しがよくなり“問題の見える化”につながる。更には内定者もこのコミュニティ参加させることで囲い込みにもつながっている。ちなみに上場企業の約2割はSNSを導入し、社内活用を図っており、官庁も総務省などでは省内活用している。
 代表的なSNSとしては、日本最大の会員数を持つmixi、モバイル向けのGREE、モバゲータウン、海外では世界最大の会員数を持つFacebook、それに次ぐMyspaceなどがある。(ウイキペディアより)
 
 野村総合研究所の試算では、2011年度末にSNSへの登録者は5,110万人に達すると見込んでいる。

「SNSを利用しビジネスとして成功させている事例」
 
 SNSには先述したような社内情報の共有化といったほかに、広告媒体や会員(顧客)の組織化といった活用の仕方があり、この間、これを有効に活用してビジネスを成功させている企業は多い。  
 ここで1社成功事例を紹介する。その企業は大手不動産会社で、首都圏のユーザーが住所(町名まで)を登録して会員になると、住んでいる生活エリアの折り込みチラシが毎日ネット上で配信されるというもの。都内を中心に首都圏エリアでは、新聞購読率が5割を切り、チラシが入手できない世帯が多くなっている中、ここに登録すれば欲しいチラシが入手でき、更に登録した主婦たちにより『どこのスーパーの何が安い』と言った情報がいち早く書き込まれているので、主婦たちはこぞって参加し、現在会員数は25万人にも上っている。
 
 さて、大手不動産会社は莫大な資金を投入してこのSNSを運営し、どんなメリットがあるのか。

 結論から言うと、凄い数の住宅を販売することができるということ。何故かと言えば、絶大な広告効果によるもので、この25万人に対しリアルタイムで住宅の物件情報を配信することが可能になる。コミュニティで主婦たちが『住まい』とか『住居』というワードを書き込むと袖口から物件情報が出てくるような連動型広告がそれぞれ効果を発揮しているからだ。

 しかし、住宅や耐久消費財などはそうそう頻繁に購入される商品ではない。いくらリアルタイムで広告が打てると言っても果たして効果があるのかと疑問を持たれるかと思うが、実際、定期的に情報を発信することでユーザーの心理に刷り込まれ(これを刷り込み現象、ラベル化現象という)、いざ購入と言う時には、かなり高い確率で消費されているのである。
 また非耐久消費財となれば尚更である。つまりSNSは、何か興味を引きそうな括りで組織化し、会員の絶対数を確保してしまえば、途方もない広告効果が得られる強力な販促ツールなのである。
 
 実際、ある中古車事業者は『どんな中古車が人気か』とか『どんな中古車に乗りたいか』と言ったテーマでSNSを運営し、2年間で3万人の会員を獲得。この3万人の会員に対し定期的に車輛販売情報を配信することで、厳しい市場環境下にもかかわらず、着実に販売台数を伸ばしている。

「これからSNS市場に参入するには」
 
 それではどうやって、これからSNS市場に参入するか。先述した2社はそれぞれFacebookやmixi、twitterと同様にSNSの運営主体となっている。SNSの運営主体になること自体はそれほど難しいことではなく、『OpenPNE(オープンピーネ)』と呼ばれる無料で配信されているソフトウエアをベースにネット業者に依頼すれば簡単に立ち上げることが可能だ。 
 しかし短期間で会員の絶対数を確保できるかと言えば、それは別である。あくまでもSNSでビジネス上メリットを享受したいのであれば、ある程度の会員を抱え込まなければならない。
 そういった意味で、これから参入し短期間に会員数を確保したいのであれば、既存のSNS、それもFacebookページを上手く活用することである。

「SNS市場の中でもFacebookに注目する理由」
 
具体的な活用方法は後述するとして、何故、SNS市場の中でもFacebookなのか。 

 Facebookは2004年2月に当時ハーバード大学の学生であったマーク・ザッカ―バーグ氏が立ち上げ、2011年9月段階で世界での利用者数は8億人となり短期間で世界最大のSNSとなった。(日本では1083万人が利用。ニールセン・ネットレイティングス社調査)。チュニジアでのジャスミン革命やエジプト騒乱などで大きな役割を果たし、世界的に大きな影響力となっていることは周知のことである。
 僅かな期間で、これだけの影響力を持つようになった背景には3つの要因がある。一つ目は実名登録、写真掲載、自身の略歴表示といったほかのSNSにない点で、情報の正確性、信頼性が高いことがあげられる。二つ目はFacebookのカスタマイズ性を見るとプレーンテキストのみに対応しているが、Ajaxに対応していたり自分の好きなアプリケーションを選択できるなど最新の技術にも対応している点。そして3つ目、これが若干26歳で世界トップ5の経営者に押し上げた天才マーク・ザッカ―バーグ氏の真骨頂とも言えるが、企業や団体、アーティストやブランド、同好会などが、ユーザーとの交流のために作成・公開したページ『Facebookページ(旧ファンページ)』を作ったことである。そしてその『Facebookページ』には独自ドメインが取得でき、更に他のSNSとは異なり、外部の検索エンジンからも検索できるようになっている。

 現在企業を中心にドメイン取得に躍起になっており、正に第二次ドメイン戦争の火ぶたが切られている。

「『Facebookページ』のドメインを取得するとどんなメリットが」
 
 新車・中古車に限らずどんな事業であっても、自社のHPがより多くの消費者に検索され目に触れられたかが、ビジネスの重要なポイントになっていることは認識されている。しかし世の中には天文学的数値のHPが存在しており、検索ワードで上位にヒットさせることは至難の業と言える。資本力のある企業であればSEO(サーチエンジンオプティバイゼーション)対策に資金を投下し、上位検索させることは可能であるが、中小企業はそうはいかない。しかし資本力がない中小でも、Facebookページのドメインを取得すれば上位検索される可能性が高まり、より多くの消費者の目に触れられるのである。
 それは、Facebookが急激な拡大を遂げているという背景がある中で、(1)検索エンジンから検索できること、(2)独自ドメインが取得できSEO的効果が上がること、(3)一方的に情報を配信するだけでなく、ユーザーの反応も把握できる双方向型であること、これらによって情報が拡散される仕組みになっているからだ。

 ただ勘違いしてはいけないのが、単にドメインを取得だけすればよいと言うことではなく、このFacebookページを育てるということが大事であることを認識しなければならない。

「Facebookページをいかにして育てていくか=いいね!ボタンをいかに押させるか」
 
 個人を対象としたFacebookマイページとは異なり、Facebookページは企業・ブランド・製品・アーティストなどのプロモーションを目的としたビジネス用ページである。従って、先述した大手不動産会社のSNSと同様のツールを持つことになる。その際、成功の要因は会員の絶対数を確保することだと述べたが、Facebookページの場合、いいね!ボタンをユーザーが押すことで、情報を配信することができるので、そういった意味では会員登録=いいね!ボタンを押すということになる(正確にはファンゲートで会員化)。従って、いいね!ボタンをより多くのユーザーに押させることが育てることであり、成功の秘訣である。
 とは言え、ユーザーにいいね!ボタンを押させることはたやすいことではない。ユーザーが興味を持っている情報や、メリットを定期的に配信していかなければ、押してもらえない。それではどうやって、いいね!ボタンを押させているか、いくつか紹介する。

・いいね!ボタンを押し、その後に出題される質問に回答すると抽選
の上賞品をゲットできる。(ソフトウエア企業)

・あらゆる種類のジーンズを掲載し、『あなたはどんなジーンズをはい
てみたいか』という人気投票的なキャーペーンを行い、はいてみたいシーンズのいいね!ボタンを押させる。(ジーンズメーカー)

・いいね!ボタンを予め押しておくと、高級客室が激安で予約するこ
とができる。(ホテル業)

・オークションから仕入れた段階で、店頭に並べるよりも、またHPに掲載するよりも前に車輛画像をアップし、その車輛のいいね!ボタンを押すことで、スカイプを利用して、詳細な車輛情報を聞き出すことができ、また店頭価格よりも安く購入することができる。
(中古車事業者)
 
 ただ、Facebookページにはガイドラインがあり、違法にいいね!を押させると排除されてしまうので、ガイドラインをしっかり理解することが肝要である。ちなみに『いいね!ボタンを押すとエントリーアプリが起動します』はアウトとなる。
 また、チラシや名刺、のぼりといったあらゆる別媒体に、隅の方でもいいので、『いいね!キャンペーン展開中』といったフレーズを書き込み、常にユーザーに告知し、継続していくことが重要である。

「Facebookページで成功を掴むには」
 
 まとめとして、Facebookページで成功を掴むには、具体的に何から行動を起こせばよいのか。まずは経営者本人がFacebookマイページという個人用ページに登録した上で、ビジネス用ページを作ることから始める。個人用ページは『Facebookの使い方、マニュアル』と検索すれば、そのWebサイトがトップに表示され、ビジネス用ページであれば『Facebookページの作り方』と検索すると『nanapi Web』というWebサイトがトップに出てくる。ここにはそれぞれ登録の仕方が懇切丁寧に書かれているので、それを読むことで登録可能だ。
 次のステップは、毎日、ウォールという所にきちんと情報を書き込み、また写真を掲載するなど手を掛けること。Facebookにせよ、HPにせよ、毎日手を掛けることが重要である。中古車事業者であれば、仕入れたばかりの新鮮な車輛の写真や情報を更新していくべきであろう。そして出来る限り、中小企業の場合、スタッフ任せにするのではなく社長自らが手を掛け育てる決意を持つことが望ましい。更にここで大事なことは、自社HPとFacebookページを連動させることである。そうすることで、情報のクロス配信ができ、より効果的な広告効果が得られ、二度手間をすることがなくなる。
 
 そして最後に最も重要なこととして、Facebookページを活用したネット戦略の必勝の極意は『絞り込み』と『ゲートウェイ戦略』にあると言いたい。

 絞り込み=自社の強みはマーケティングにおいて競合他社との差別化、市場での競争優位性につながる重要なポイントは認識されているが、インターネットを媒体にした情報販売が主流である今日、自社のHPなり、Facebookページがユーザーから上位検索されることがより求められている。更にこれまでのHPはひとつのドメインに対して、どれだけコンテンツが充足しているかが集客において重要であった。しかし検索エンジンからのアクセスが90%以上を超える今は、より検索ワードに即したHP作成が重要となり、更にそこで絞り込みが重要となってくる。

 仮に中古車と一つのワードだけで検索すると実に約215,000,000件のサイトがヒットするが、その中で上位100社に入ることは不可能である。しかし現実はユーザーは『中古車・地域・車名・価格等々』複数のワードを検索窓に入力するわけで、その中でヒットされるような、自社の強み(絞り込み)からワードを抽出しドメインを取得するのである。それがFacebookページであれば現在取り易い環境にある。

 そして、先述した通り、Facebookページは1つだけなら独自ドメインを取得できるので(2つ目から25人のいいね!ボタンによる承認が必要)、その周辺ワードでもドメインをより多く確保することで、アクセスのための門、道を数多く開通し集客させるゲートウェイ戦略をFacebookページは可能にするのである。


「質疑応答」

Q:ドメインを取得する上で、自動車に関連しより多くのユーザーに検索しても
らえるような有効なワードはないか。

A:『ドライブ』とか『公園』というワードは有効だと思う。特に『公園』は住まいの近くにある『公園』も含め、自動車で行ける範囲の『公園』の穴場やスポットの情報を主婦を中心に求めている傾向がある。但し、ドメインを取得するだけでなく、定期的に『公園』の情報を実際に発信することは必要である。

Q:定期的に情報を発信することが重要とのことだが、ある程度過ぎてしまうとネタ切れになってしまう。

A:タイムライン化というやり方があって、これは簡単に言えば、ドメインと同じワードでインターネットで検索し、同じようなサイトから、新たな情報を引き出すというやり方。

Q:既存のHPとFACEBOOKページを連動させるには、具体的にどうすればよいか。

A:既存のHPにソーシャルプラグインを埋め込むと連動する。これについてもインターネットで検索すると、色々なサイトで紹介してくれる。
                            以上

[講師プロフィール]

原田 光治氏
株式会社インターロジック 代表取締役

 大手流通業勤務後、広告代理店・印刷会社を経て30歳でコンサルティング会社を起業。一貫して中小企業のCI・営業力強化を指導し手掛けた会社は350社を超えている。現場に精通した経営コンサルタントとして、延べ5000人に及ぶ人材を育成する。

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【対象評価点】

4、4.5点

【抽出価格条件】

直近価格が500千円以上

【抽出台数条件】

毎月50台以上の流通が過去6ヶ月連続していること