シマ商会/大規模リサイクル事業所「ゆめ工場」再開 震災の四重苦を乗り越える 理不尽な風評被害…

2024年5月21日 [火曜日] 大安 |  西暦元号早見表 西暦元号早見表  |  サイトマップ サイトマップ

シマ商会/大規模リサイクル事業所「ゆめ工場」再開 震災の四重苦を乗り越える 理不尽な風評被害に直面しながらも「復興の先頭に立つ」強い決意

新製品 2011年05月20日
稼動を再開した「ゆめ工場」(5/16撮影)

稼動を再開した「ゆめ工場」(5/16撮影)

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 中古車販売から自動車リサイクル事業まで自動車再利用の大規模事業者シマ商会(福島県南相馬市)は4月25日に大型リサイクル事業所「ゆめ工場」の稼動を再開した。

 「何かの力が働いたのかと感じる」と島一(しま・はしめ)社長はこの再開の過程を語る。同社は今回の震災の全て、巨大地震、津波、原発事故、そして風評被害の「四重苦」を受け「企業としての生死の境に立たされた。」という。

 本社・ゆめ工場は海岸に面した高台にある。高さ15mの津波は車両ヤードのすぐ横まで押し寄せたが被害はほぼゼロ。「供養塔を建て弔っていた(解体した)車両の魂が守ってくれたのかもしれない」(島社長)。しかしこの被災を受け新潟県に社員の大半を避難させる。そして事業再開に向け「新潟元気事務所」を立ち上げ始動。そして状況の安定に向けての推移を受け、小売、買取など各事業を再開。

 放射能被害の懸念から取引を控える先も出た。しかし実際のゆめ工場周辺の放射性物質の計測値は関東圏とほぼ同じ。だから、それを理解する新たな取引先も増えている。島社長は「風評被害は深刻で取引の他にも新入社員が2名辞退した。大変残念だ」と噛み締める。

 推定40万台の被災車両の処理は今後の大きな課題。しかし東北地方の主要な他処理施設は再開が未定。また車両の破損でエアバッグなどは困難な処理に。しかし、国内屈指の処理能力のゆめ工場が再開した。
 一方で夏に向け気温が上がる中、海水と汚泥を被った被災車両の状態の悪化も見られ始めている。工場からはそこから発生する悪臭による作業環境の悪化も報告され始めた。

 同社の経営理念の後半に「循環型社会の創造と地球環境保全に貢献します」これを社員全員で毎朝唱和する。「やり通すつもりだ。毎朝社員皆で誓っていることだから」(島社長)と被災車両の「供養」を続ける決意だ。

 また今後の復興に向け、宮城県名取市の仙台空港から近い国道4号線沿いにトラックセンターを開設。取材した5月中旬には展示車を一部運び込み、仮事務所を建てたばかりで本格的な造成はこれから。若い社員達は新しい出店地にまだ慣れない様子だが、挨拶回り、準備作業としっかりと動き始めている。
 「陸海空全ての便に優れ、ここから新しい当社が始まる。」と島社長は目を細めてつぶやく。そして、こう結んだ。

 「そしてこの社員達が復興の先頭に立つ」と。

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