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左右側面にあるドアは、前回ご紹介したステップの上に位置する外板部位です。交換歴のチェックをする為の判断ポイントも何パターンか存在するので、見極めに時間を要することもあります。それではドアをチェックする際には、どのような点に注意すればよいのでしょうか?
◆ドアの交換歴は判断が難しい?
フロントおよびセンターピラーを守るドアの交換歴を発見することは、サイドエリアの修復歴へたどり着く為の入り口となります。
交換歴を見極めるポイントについても、
①取付ボルトの回し跡確認
②シーラントの状態確認
③下地色の確認
④ドアヒンジとの色調確認
➄各種ラベルの確認
等々多く挙げられます。 とは言え、こうしたチェックポイントが全て揃い、そして判別できるとは限りません。
特に①取付ボルトのチェックは、まず確認すべきポイントながら、その判断に苦労されている皆様も多いのではないでしょうか?その原因は、塗装がされていない“無塗装ボルト”にあります。
◆ドアレス工法
取付ボルトが無塗装になっている(画像②)になっているのは『ドアレス工法』を採用しているからです。ドアレス工法とは、新車製造工程において塗装終了後、ドアを外してシートやダッシュボードのような大型内装パーツの組み込みを行う方法です。一見すると非効率に思われるのですが、工場スタッフの身体的負担が軽減されることで生産性が向上したといわれます。内装パーツ組付け後にドアを戻すのですが、その際新品の無塗装ボルトに付け替えられるのです。こうした無塗装ボルトの“回し跡確認”においては、塗装の剥がれを見つけるのではなく、【被膜が剥がれて酸化している場所】を見つけなければなりません。
◆半時計回り側が黒い?
塗装が施されていない無塗装ボルトでも【防錆皮膜】で覆われています。これが工具を用いて回されることで被膜が剥がれて黒くなって(酸化)しまいます。通常、新車製造時に工具で締められた際、ボルト角の右端が黒くなってしまいます(画像②青矢印)。それに対してドアを脱着する際には、左端(半時計回し側)も黒くなってしまいます(画像③赤矢印)。 無塗装ボルトを用いているモデルが年々増えており、状態見極めに苦労されている方も多いかと思いますが、こうしたポイントも生かして柔軟に対応しましょう。
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