噂の検証②・・・右ハンドル車は、左リヤフェンダー交換が多い? - グーネット自動車流通

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噂の検証②・・・右ハンドル車は、左リヤフェンダー交換が多い?

整備 2020年05月25日
株式会社ジャッジメント 取締役 橋本剛
会社名:ジャッジメント

 査定検査の現場では、あるモデル(または仕様)と瑕疵(かし)の間に相関を感じさせるケースに遭遇します。普段『なんとなく多い気がする』で片づけてしまっているそれらの事象を前回に引き続き検査データを用いて検証してみます。

 今回のテーマは『右ハンドル車は、左リヤフェンダー交換が多い?』です。

 道路が『左側通行』と定められた日本では『右ハンドル仕様』の車が大半を占めています。その為、左側の視認はミラーに頼らざるを得ず、右側よりも『死角エリア』が大きくなってしまいます。また左折時に起こる『内輪差』により車体左側面、とくに後方(リヤドア・リヤフェンダー)エリアは、壁や電柱のような障害物に接触するリスクが理論的に高まります。

 これらの要因によって左側面の損傷が多いと推察するのは容易なことですが、実際はどうなのでしょうか?

異なるボディサイズのモデルで検証
 今回は数値変動をなるべく抑えられるよう、検査実績の多いモデルをボディサイズごとにチョイス。
 ①ホンダ・N-BOX(JF1/2系)
 ②トヨタ・アクア
 ③トヨタ・アルファード(30系)
 さらに評価点が3.5点以下(修復歴車含む)を集計対象(母数)とし、次のような検証をしてみました。

検証①内輪差が要因の損傷はどのくらい?
 まず内輪差が要因と思われる損傷がどの程度存在するのか調べてみました。前述の母数のうち左右リヤフェンダー、およびリヤドアのいずれかにB3レベル(大きな傷・またはへこみ)の瑕疵、または修理跡(板金歴・パネル交換歴)のある車両の比率を出してみた結果が表①となります。傾向としてサイズが大きくなるにつれ側面後方エリアの損傷率が増加、アルファードにいたっては半数以上の車両に『大きなダメージ、または修理跡が残っている状態』がみられました。
 
検証②右側面と左側面に差はあるのか?
 続いて検証①で抽出した車両の状態を更に細分化。左右でどの程度差が生じるかを明らかにする為、瑕疵を4つの部位(左右リヤドア、左右リヤフェンダー)に分類、そして出た結果が表②となります。アクアとN-BOXでは左右に大きな差はありませんでしたが、アルファードでは左側の占める割合がおよそ70%と大きな差が生じていることがわかります。

検証③リヤフェンダー交換歴は多いのか?
 最後に検証②で抽出した車両の瑕疵内訳をみてみましょう(表③)。未修理の状態が大半を占めますが、パネル交換歴の車両も一定以上存在することがわかります。 とくにアルファードでは左リアドアもしくは左リヤフェンダーを交換している車両が20%以上という高い数値で存在しています。結論としてボディサイズが大きくなるのに比例して左リヤフェンダー交換歴に遭遇するリスクが高まるといえるでしょう。

どのエリアも油断大敵
 お客様の車をチェックする際、修復歴の多いフロントエリアを重視することはけっして間違いではありません。しかしそれは他エリアをおろそかにしても良いというわけでもないことがこれらの結果からもわかります。とくにリヤフェンダーのような溶接装着パネルの交換歴は、査定額にも影響を与えます。ミニバンクラスは査定額もそれなりの額になりますので、全体のチェックが終わるまで油断しないようにしましょう。






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4、4.5点

【抽出価格条件】

直近価格が500千円以上

【抽出台数条件】

毎月50台以上の流通が過去6ヶ月連続していること