【車両見極めのポイント】冠水車を見分けるには・・その6 - グーネット自動車流通

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【車両見極めのポイント】冠水車を見分けるには・・その6

整備 2020年01月28日
冠水車を疑うエンジンルーム編
会社名:ジャッジメント

 半年間にわたって『冠水車』を取り挙げてきましたが、いよいよ本号で最終回となります。今回は『エンジンルーム』をチェックする際のポイントをご紹介いたします。

【さらに難易度が高くなる『エンジンルーム』のチェック】
 気密性の高い車内に比べ、エンジンルームは『水捌け』が良く、冠水しても短期間で全体が乾燥します。その為、高湿度の状態に長時間おかれている車内と異なり、・カビの発生(シミや臭いの原因)・サビの発生(故障・不具合の原因)が抑えられてしまいます。

 冠水現状時だと泥の『膜』が、各部品を『コーティング』するかのごとく覆いつくしているのですが(画像①)、これらも洗浄で簡単に除去することができます。

 こうしたことから車内以上に『冠水した痕跡』を見つけ出すことが、難しいといえます。しかし手間と時間をかければ、良好に復元できるのは当たり前。冠水修理がなされた全ての車両が、同じクォリティで修理されるとは限りません。車内ほどではありませんが、もしその痕跡をチェックするのであれば、この微粒レベルに細かい『泥汚れ』がキーワードになってきます。
 
 
【『まさか』と思う場所まで浸水する泥水】
 エンジンルームは、水捌けが良いので高圧洗浄機で一気に洗浄することもできます。しかし、あくまでも『表面』だけなので、細かな箇所、とくに『部品の内側』には泥が残ってしまいます。たとえば表面がきれいなヒューズボックスでも、いざフタを開けてみると画像②のように泥の堆積や結露が確認できたりします。気密性の高いヘッドランプユニットでも、パッキンの劣化によって泥水が侵入してることがあります。完全に乾燥していない場合は、ひどい結露(画像③)が発生し、乾燥していてもユニットの底付近に泥が残留していることがあります。結露だけだと冠水被害の決め手に欠けますが、泥の堆積が伴う場合には、可能性が一段と高くなります。

【製造年ラベルを探す】
 ヘッドライトがユニットごと交換されている場合、泥水の痕跡は消えてしまいますが、他にも確認手段はあります。それは『製造年が記載されたラベル』を探すことです。前号でもご紹介しましたが、最近販売されている車両(特に海外メーカー)には、部品の製造年ラベルが各所に貼られるようになりました(画像④)。ヘッドライトユニットもその一つです。 他にも配線類やラジエータ、センサーユニット類とその対象は多岐にわたります(画像➄)。明らかに部品交換されていると判明しても、冠水被害の決め手とは言えないのですが、これも総合的な判断を行う際には参考になるポイントといえるでしょう。

【修復歴車以上に観察力と判断力が問われる】
 修復歴車には【車体そのもの】に痕跡が必ず残ります。その為、発見する難易度の差さえあれど、発見された状態そのもので判定するこができます。しかし冠水被害の場合、車体に残るのは【汚れ】のみです。車体本体は洗浄してしまえば、痕跡を消すこともできますし、ダメージを負った部品も交換されてしまうと、そこから冠水被害の疑いをかけにくくなってしまいます。

そこで大事なのは、
 『その車は修理する価値があるのか?』
 『修理費用は現実的なものか?』
 『泥水被害の特徴が残されているか?』
 『気密性の高い車内に残る特徴を理解しているか?』
 『水捌けが良いエンジンルームに残る特徴を理解しているか?』

 と、いった視点での観察と判断です。ただ単に車内が泥だらけの場合、建設作業現場等で使用しただけかもしれません。冠水被害の現状であれば判断は容易です。しかし皆様の場合、修理が完了している状態で査定を行わなければなりません。今年は冠水被害にあった車両が多く発生しました。そして修理を終えた車両が、これからユーザーのもとに戻り始めることが予想されます。買取・下取り査定でこうした車両に遭遇することも多くなるかもしれません。ぜひこれまでご紹介したポイントを参考にしてみてください。
 
 

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