【特集】これからの自動車業界に必要な接客とは - グーネット自動車流通

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【特集】これからの自動車業界に必要な接客とは

企業・団体 2019年11月25日
レクサス星が丘が提供する接客の本質
会社名:レクサス星が丘
山口社長の想いがレクサス星が丘のおもてなしにつながっている

山口社長の想いがレクサス星が丘のおもてなしにつながっている

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 近年、MaaS(Mobility as a Service)の本格的推進や少子高齢化、代替サイクルの長期化など、自動車販売において厳しさが増している。そのような状況下において、生き残るために必要な要素の1つに「接客の重要性」がある。開業以来「最高のおもてなし」でお客様への接客サービスに力を注いでいるのが「レスサス星が丘(名古屋市千種区)」である。すでに多数のマスメディアに取り上げられ、最高のおもてなしの多くを紹介されてきたが、その事例を交えながら、今回の特集では接客の重要性を説明していきたい。(福井伸幸)

―接客の重要性とはー
 接客には、単純にお客様を迎えるということだけでなく、商品やサービスに対して付加価値を与えるという意味もある。商品やサービスだけでは、他のお店と差別化を行うことは難しいが、良い接客を行なうことで、商品やサービスに価値以上の価値を付与することも可能となる。このように接客を向上させることで、販売台数が増えるとともに、お客様の顧客化につなげることができる。新規のみの販売では不安定であり、中長期的に安定的な経営を望むのであれば、顧客を増加させることで発生する代替えや増車、紹介による車の販売に加え、サービスや保険などの付帯サービスによる収益を確保することが必要になる。

―「おもてなし」による接客―
 良い接客とはなにか、キーワードになるのが「おもてなし」である。おもてなしとは、心のこもった待遇のこと。お客様に対して心をこめて歓待や接待やサービスをすることである。お客様ひとりひとりの立場に立ち、どうしたら喜んでもらえるか 、満足をしてもらえるかを常に考え行うことが「おもてなし」の基本であり、良い接客となる。


■山口峰伺社長インタビュー
おもてなしの基本は真心を込めてお客様に接すること
~最高のレクサスブランドをつくる思い~

 レクサス星が丘は名古屋市の高級住宅街に店舗を構え、2005年に開業した。700坪の敷地に2階建てのショールームを構え、店内は質の高い調度品や酸素バー、ゴルフの練習スペースなど訪れた顧客をリラックスさせるには充分である。スタッフは総勢60名、全員が接客についての意識が高く、常にお客様に対して「目くばせ」、「気くばせ」を欠かすことはない。スタッフ全員が一体となり、取り組んでいることが、「最高のおもてなし」につながっている。 
今回、同社の代表取締役である山口峰伺氏に改めて接客の本質を聞くことができた。

―「最高のおもてなし」の根源はー
 経営理念が根源となっている。社主である山口春三が創業時に掲げた「地域社会への貢献」、「お客様中心の価値づくり」、「社員とその家族の豊かさ、幸せづくり」という理念の思いを受け、今に至っている。

―レクサス星が丘を立ち上げるに至ってー
 どこにもない最高のおもてなしで、世の為、人の為に役立つお店にしたいと思っていた。日本トップクラスのレクサス店舗をつくることで、地域の誇りとなり、そこに名古屋エリアや近隣に住んでいる人々に貢献できると思う。また、レクサスブランドをつくりあげたかった。当時はまだなじみの無かったレクサスブランドについて、最高のレクサス店をつくることが必要だと思った。

―山口社長が考える「おもてなし」とはー
 おもてなしの基本は「真心を込めてお客様に接すること」である。スタッフにも常日頃、「正しく物事をとらえ、誠実にお客様に尽くすことが大事」と話している。また、この考え方、価値観を揃えることが重要だと思う。ここがずれていると、対応するスタッフによって差がでてしまい、お客様の不満につながっていく。

―社員教育についてー
 私自身が講師となって「レクサスフィロソフィー(哲学)研修」を行なっている。スタッフ全員を対象として、創業時は毎月開催していたが、ある程度スタッフに考えが浸透し始めたので、期間を空けるようにした。最近ではスタッフの入れ替わりも考慮し、原点回帰で毎月定例となっている。
研修は創業時に作成した「レクサス星が丘WAY」を教材として行っている。この教材はレクサス星が丘を創業するにあたってつくられ、「姿勢」、「行動」、「心」の3部作となっている。この教材をバイブルとして、今でも研修に活用している。 

―研修の手ごたえはー
 スタッフの意識変革には有効だと思う。研修後のスタッフの行動・発言は明らかに変化をしている。経営理念の思いを根底に、研修を行うことで、スタッフ一人ひとりの人間力を高めていくことができる。人間力が高まればお客様や周りのスタフに対しての気遣いができ、心が通じ合うようになる。おもてなしは、この人間力を高めた現象の表れである。

―接客の考えとはー
 当社では創業以来「完全店舗販売」を目指している。この考え方は、お客様に店舗に来店頂き、最高の接客をすることで、車を購入して頂くことである。そこで接客に失礼があったら、お客様は二度とお店にきてもられなくなってしまう。だからこそ最高の接客が必要になってくるのであり、おもてなしとは、わざわざ来店して頂くことへの感謝の気持ちでもある。原点は家族のもてなしと同じである。遠くに住んでいる両親、親戚、家族が家に訪れた時、当たり前のようにもてなしをして、有意義な時間を過ごしてもらう。接客もその延長線にあり、人間としてあたり前のことである。だからこそ、スタッフにはお客様のことを「大切な招待客」と教え、家に招く家族と同じように大切に扱うようにしている。

―今後についてー
 少子高齢化にともない、市場が小さくなる中、益々競争が激しくなることが予想される。広げるという感覚よりも、お客様を守るために、今やっていることの精度を上げる必要がある。規模を大きくするよりも体質を強くすることが大切。お客様に必要として頂き、愛され支持されるお店になれば、お客様が離れていくことはない。だからこそおもてなしの精度を上げていく。

―おもてなしの精度はどのように上げるのかー
 近道はない。愚直にあたり前のことをあたり前にやるしかない。あたり前のことをやり続けて極めれば、それは誰にもマネできない特別なことになる。精度を上げることはそういうことでもある。

<山口社長プロフィール>
1965年生まれ(54歳)、愛知県名古屋市出身、同志社大学卒業後、富士通入社。1993年に実父の山口春三氏が社主を務めるキリックスグループのネッツトヨタ東名古屋に入社。2016年1月、代表取締役社長に就任する。


■レクサス星が丘でのおもてなし事例とスタッフの努力

 レクサス星が丘では60名のスタッフが日々働いている。そこにはスタッフのなにげない言動からお客様に喜んでもらえた様々なエピソードが多数存在する。経営理念の浸透やおもてなしに対する意識の高さが、結果としてスタッフの思いがけない言動に変化したのではないか。また、お客様に喜んでもらうためにスタッフは日々努力をしている。

■下村芳美さん(アソシエイト)
 下村さんは15名在籍するアソシエイト(女性接客スタッフ)の一人。自分自身のキャリアアップのために、おもてなして有名であった同社に1年半前に入社した。「入社して感じたことは、女性スタッフの意識が高く、みなさん勉強熱心であり、情報共有はもちろんのこと、切磋琢磨できる環境だと思う」(下村さん)と入社当時を振り返った。接客で気にかけていることは「お客様が来店して頂くことが当たり前と思ったら終わりだと感じている。わざわざ来店して頂くお客様の存在をありがたいと感じることが大事だと思う」また、接客技術を高めるために「お客様となるべく同じ視点を持てるよう、お客様から教えてもらった、接客・サービスの良いレストランや旅館に行くようにしている」としている。おもてなし事例として、お孫さんが生まれた顧客や誕生日に訪れた顧客の情報を、スタッフ間で共有しお祝いのプレゼントしている。プレゼントの品物はささいな物だが、知ってもらっていることに顧客は大変喜んでもらえる。お客様の背景に寄り添った接客が信頼関係につながっていく。

■清水香合さん(アソシエイト・マネージャー)
 清水さんはアソシエイトを統括するマネージャー職に就いている。清水さんは、通勤時に最寄り駅から店舗に向かう途中、お客様にお会いした。そのお客様はよそ行きの恰好をしていたので、「おでかけですか」と声を掛けたところ、お客様は「東京で息子の結婚式に出席をする」と言われた。清水さんは、その時「おめでとうございます。気を付けて行ってきてください」と挨拶をして会社に到着しましたが、大事なお客様のご子息が結婚式を上げるということを、会話の中で覚えていて結婚式場に連絡を取り、祝電の手配をした。お客様は何気ない会話を、全て覚えていたこと、また祝電を用意してくれたことに大変感動し、「レクサス星が丘の奇跡が我が家にもやってきた」と喜んで頂いた逸話がある。

■早川正延さん・栄迅人さん(警備)
 レクサス星が丘の警備員と聞いて知っている人も少なからずいるのではないか。店舗の前を通りすぎるレクサスに対して、自社客か否かを問わずお辞儀をすることで多くのマスメディアで取り上げられた警備員である。レクサス星が丘の道路は名古屋市を東西に走るメイン道路の1つである。1日の交通量は何千何万となり、その通りを走るレクサス全てにお辞儀をすることは、途方もないことである。それを早川さんは2008年から現在に至るまで11年間続けている。また、今では早川さんと一緒に警備をする栄さんもお辞儀を欠かさない。栄さんはお辞儀をする中で、「今まではレクサスが通る時、レクサスのエンブレムに感謝してお辞儀をしていましたが、お客様に寄り添う接客を考えたら、エンブレムにお辞儀をするのではなく、運転手の目を見てお辞儀をすることが、接客の本質ということを理解できた」と話している。

■MIPの発表とCSミーティングついて
 最高のおもてなしをするには個々の能力も大事であるが、店舗としての一体感も同じぐらい重要となる。情報共有や連携など、チームワークによってなし得るおもてなしもある。同社では毎日朝礼時にMIPを発表している。MIPとはMost Impression Playerの略で、もっとも印象に残ったスタッフを紹介し感謝する取り組みである。同じ職場で働く仲間に感謝の気持ちを言葉にすることで、信頼感が生まれ、認め合うことがチームワークにつながっている。また夕方にはCSミーティングを行なっている。その日の反省点を部署ごとで吸い上げ、共有をするミーティングである。このミーティングの内容は翌日には経営陣にも共有される仕組みになっている。日々の反省をすることで、同じことを2度と起こさないよう取り組んでい

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毎月50台以上の流通が過去6ヶ月連続していること