川崎大輔のアセアン市場まるわかり⑧ - グーネット自動車流通

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川崎大輔のアセアン市場まるわかり⑧

コラム 2019年08月25日
新車天国ラオスのこれから
会社名:アセアンカービジネスキャリア

 私がラオスを初めて訪問した20年前などは首都ビエンチャンでさえも道路は舗装されておらず、騒々しいクラクションの音とは無縁の国であった。しかし1986年以降、都市部を中心に自給経済から市場経済へ移行。2004年から自動車輸入の規制緩和が行われ輸入許可証が廃止された。

 その結果、2009年までは中古車の輸入が急増した。特に日本と韓国から古い車が入ってきた。ラオスは日本とは異なり左ハンドル(右側通行)であるため日本からの中古車は、ラオス国内で左ハンドルへ改造するコンバージョンが行われた。しかし、市内の交通渋滞が蔓延(まんえん)。政府は、大気汚染も進むとの懸念から政府は2009年に中古車輸入を規制。それにより新車しか購入できなくなり新車が増加した。ラオスで販売される年間自動車販売台数の8割ほどが新車となっている。未だに2輪車やトラックが人々の移動手段となっていることは事実である。一方で、首都のビエンチャンではきれいに舗装された道路も増え、人々の所得の増加とともに、本格的なモータリゼーションへと向かいつつある。

 他(ほか)のアセアン諸国と同様に日本車の人気が高い。日産、マツダ、三菱、ホンダ、いすゞの日系自動車メーカーのディーラーが進出している。しかし、やはりマーケットシェア45%のトヨタの人気が高い。ピックアップトラックやSUVが人気である。特に、トヨタハイラックス「Vigo」は大人気だ。近年では価格の安い韓国車が市場を広げてきている。

 ラオスの自動車市場の大きな方向性としては「国の政策による物品税の変動で新車価格が上昇する可能性が大きい。それによって新車から中古車へとトレンドがシフトする可能性が大きい」(ラオスの中古ディーラー店経営者)。実際にその流れを敏感に察し中古車ディーラーの数がラオスで急激に増加傾向であるという。確かにラオスだけでの市場規模は大きいとは言えない。しかし、タイ・ベトナム両国を絡めた中古車ビジネス、さらには整備ビジネスの機会はこれから増加していくことは間違いない。


<川崎大輔 プロフィール>
大学卒業後、香港の会社に就職しアセアン(香港、タイ、マレーシア、シンガポール)に駐在。その後、大手中古車販売会社の海外事業部でインド、タイの自動車事業立ち上げを担当。2015年半ばより自らを「日本とアジアの架け橋代行人」と称し合同会社アセアンプラスコンサルティング にてアセアン諸国に進出をしたい日系自動車企業様の海外進出サポートを行う。2017年に株式会社アセアンカービジネスキャリアを立ち上げアセアン各国からの外国人整備エンジニアを日本企業へご紹介。アジア各国の市場に精通している。経済学修士、MBA、京都大学大学院経済研究科東アジア経済研究センター外部研究員。

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