【トップインタビュー】Ancarアンカー「城一紘社長に聞く」 - グーネット自動車流通

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【トップインタビュー】Ancarアンカー「城一紘社長に聞く」

ひと 2019年07月25日
中古車の個人間売買に価格以上のメリットを
会社名:Ancarアンカー
Ancarアンカー城一紘社長

Ancarアンカー城一紘社長

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 Ancar(東京都品川区・城一紘社長:以下「アンカー」)は、これまで異業種からの参入が困難と言われてきた中古車の個人売買サイトで着実に実績を上げてきている。現在、売買会員数は数千人にのぼり、出品台数、成約台数もここにきて急増している。なぜ中古車のCtoCビジネスに参入したのか、強みは何か、どんなサービスが消費者に支持されるのか、城社長に話を聞いた。(近藤厚志)

【設立のきっかけは】
 私は、一般事業会社とIT企業を経て実家の経営する整備工場に戻りましたが、その整備の現場で3つの課題を感じました。まず、「整備業界の先行きに対する不安」、「命を守ってくれるはずの整備士の地位や待遇に対しての違和感」、そして「自動車業界における情報の非対称性による消費者の不利益」です。中古車の価格面もさることながら、特に安全面について疑問を感じました。これらを解決するため、より車に関わる人たちが豊かなカーライフを送れるよう、2015年1月に当社を設立しました。

【カーライフサイクルを構築】
 ただ車を売って終わりではなく、継続的にフォローしてくことで、人と車が生活していくにあたって欠かせないインフラになっていくことを目指しています。取引の場となるクルマの個人間売買プラットフォームアンカーには、オウンドメディアから車に関心のあるユーザーが流入します。アンカーを利用してCtoCで買った人がアフターサービスで困らないように「Repea(リペア)」という全国工場検索サイトでフォローしています。継続的なアフターサービスを受けたユーザーは、売却する時はアンカーを利用します。こうしてカーライフサイクルが構築されていきます。

【業界の課題】
 中間コストや消費税の負担が無い個人間売買は、今後の自動車流通の一角を担うようになると考えます。欧米では中古車の個人売買は全体の30~60%ですが、日本では、まだ2~6%ほどと言われています。既存の流通は多重構造ですので、中間マージンが積み重なるのは当然のことですが、何よりも情報の透明性や安全性が失われているのではないかと思います。車の価値の評価基準はほぼ外見のみとなっており、車の中身はあまり確認されることなく流通しています。ここで情報(安全性)の断絶が起こっているのです。

【アンカーの創る世界】
 一言でいうと「安全性を担保した安心できる車の流通構造」となります。流通コストや消費税をカットするのは当然ですが、価格以上のメリットとして訴求していきたいのは、売り手の車両の状態を全国の提携整備工場(約1000店)で行い、その情報を基に買い手が安心して購入できることにあります。この高い安全性がユーザーに認められた証拠として、従来ではネット上でかつ個人間では成約しづらいポルシェやAMGなどの高額車両が次々と成約になっていることがあげられます。売手の最寄りの提携整備工場で車両状態をチェックし、購入希望者に情報を開示します。ここで、成約となったら当社が陸送の手配をします。買手側の最寄りの提携工場で車庫証明取得、名義変更、納車前作業を行ってから納車する流れとなります。成約単価の10%がシステム利用料となります。この流通における現場部隊として整備工場に介在してもらうことで、新しい仕事を創出し、整備業界とユーザー双方にメリットを生み出そうと考えています。

【もう一つのサービス】
 ユーザーと整備工場のマッチングサービス「Repea(リペア)」を用意しております。整備業界はまだまだアナログなため、ネット上に情報が無い工場も多数あります。こうした工場と顧客のマッチング、情報管理、コミュニケーションのデジタル化を目指しています。中古車を購入されたオーナーが板金、車検、整備、カスタマイズをしたい場合、どこに頼めばよいのかわからず困るケースが多くみられる為です。リペアでは、どこにどういうことができる工場が存在するのかを知っていただき、問い合わせや予約などができるサービスです。今後は機能拡充を図りつつ、整備工場の敷居を低くし、ユーザーがより気軽にコミュニケーションを取れたり、来店しやすい世界を創っていきたいと考えています。

【自社の強みと今後について】
 我々の最大の強みは、ITのノウハウと、提携整備工場との連携です。私の祖父が整備業界団体ロータスクラブの創業メンバーだったことから信頼関係のもとに作業を依頼させていただける工場様も多くいらっしゃいます。ただのIT企業では整備業界に入り込むことは大変難しいので、大きなアドバンテージだといえます。整備業界や自動車流通業界には、まだまだ解決すべき課題も多く、やりがいと手応えを感じています。本年2月には、「おまかせ出品サービス」をリリースしました。車を当社に預けて頂くと最低保証金が先に持ち主に支払われ、アンカーが個人間売買の一切の作業を代行します。個人間売買が成立すれば、高く売れた分の金額をさらに追加で受け取れる新たな出品方法となります。個人間売買は高く売れると分かっていても、個人同士のやりとりは手間がかかり不安もあるという方もいます。このサービスを利用すれば、当社スタッフが写真撮影、掲載、問合せ対応をして販売まで行うので、車を預けて待っているだけで高く売れる仕組みになっています。単純な買い取りと同じユーザー体験で、個人間売買での売却額アップを望めるユーザーにとってメリットのあるサービスです。ユーザーからの要望に応えるかたちでスタートしたサービスですが、月を追うごとに利用者が増えております。また、今後サービスを拡充する上で、当社サービスを活用して頂くかたちで中古車販売店様との連携なども積極的に行っていきたいと考えています。冒頭申し上げました業界の課題を解決し、車に関わる人たちが豊かなカーライフを送れるよう、今後もサービスの利便性を向上させてまいります。

【プロフィール】
城一紘(じょう・かずひろ)1981年9月生まれの37歳。兵庫県出身。関西学院大学経済学部卒業後、オンワード樫山にて法人営業、グリーにてプラットフォーム立ち上げを経て、実家の整備工場である東城自動車工業に戻るも、そこで自動車業界と消費者の課題に直面して独立、Ancarを設立。ITによってユーザーと業界のサポートを目指す。










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【対象評価点】

4、4.5点

【抽出価格条件】

直近価格が500千円以上

【抽出台数条件】

毎月50台以上の流通が過去6ヶ月連続していること