平成３１年度総会開催
会社名：日本自動車整備振興会連合会・日本自動車整備商工組合連合会
日本自動車整備振興会連合会(日整連)・日本自動車整備商工組合連合会(整商連)は６月２８日、都内のホテルにて「日整連第１１１回定時総会」・「整商連第９４回通常総会」を開催した。総会では平成３０年度事業報告後、平成３１年度事業計画案などを審議・承認した。
総会の冒頭で挨拶に立った竹林武一会長は「我々の業界は１００年に一度と言われる変化に直面している。１００年前に馬車から自動車へと変革し当時は大変驚いたことと思う。今は車検制度の改革・変更と我々整備業界にとっては大変な場面を迎えている。しかし、これを乗り越えなければならない。また、今後の自動車についても自動化・電気化・コネクテッド・シェアリングと様々なテーマが挙がっている。特に電気化と自動化については我々の業界において大変気になることである。電気化により今後、エンジンオイルやラジエター、フューエルポンプもミッションも無いという車が増えてくる。今でこそ販売シェアは１％にも満たないが、１０年後には６０％程度にまで、一方では５年もすれば及ぶとも言われている。また、車検制度も変わり、ＯＢＤ車検になる。これは機械による車検であり、我々業界が受ける影響は大きい。ＯＢＤ車検は、特定整備となるため、特定整備の資格取得、社員の確保、設備投資もしなければいけない」と業界が迎える変化に触れた。これに対し「昨年の会長就任時に三つの方針を発表した。一つは世界に冠たる車検制度の維持・発展。二つ目は車を通じて安全と安心、これを皆様に提供すること。三つ目は整備業界で良かったと言われる業界にしたいと言ったが、早くもそんな時代になってきた。我々は車の名医であり、カードクター。カードクターと呼んでいただけるように自覚を持っていきたい。我々の業界で少し足りないのは元気さ。皆様、ＡＴＭで行こう。私のＡＴＭは明るく、楽しく、前向きに。このピンチをチャンスに切り替えていく。明るく振舞い、人生を楽しくしていただきたい。令和元年は自動車業界にとって素晴らしい年になると思っている。ピンチは乗り越える、チャンスはものにしていただきたい」と鼓舞した。
日整連の平成３０年度の事業報告では、業界振興・活性化、業界健全化対策、法制・税制、行政協力・交通安全、ＩＣＴ化促進、環境保全・省資源、自動車使用者、整備技術の向上、自動車整備技能登録試験、広報・国際協力、共済福祉事業、組織運営について、それぞれ実施した内容が報告された。
整商連の平成３１年度事業計画は、事業経営基盤強化対策として、従来の人材養成事業促進をはじめ、第２２回全日本自動車整備技能競技大会への協力を行う。また、業界振興・活性化を図るべく、整備工場インターネット検索支援（営業支援）の推進や新自動車整備業のビジョンの検討、経営革新等支援機関としての業務を推進していく。その他にも調査・研究事業の推進として外国人材の受け入れ制度に係る支援についての調査・研究、自動車整備業の経営調査および自動車整備要員の給与実態への協力、協業・協同組合運営実態長の実施を行う。
自動車整備近代化資金・金融情報支援対策等では、「残存求償権処理要領」等に基づく適正な自動車整備近代化資金残存求償権の回収および整理の促進を行う。
法制、税制等対策では、道路運送車両法等の改正に関する対応として、整備の高度化に伴う分解整備・認証基準の改正への対応検討を行う。
共同経済事業対策では、共同購買事業対策の推進、ОＳＳ関連ツール（楽楽ＯＳＳ）の活用を推進する。また、自動車新技術対応機器およびＯＳＳ関連ツール等取扱いも検討する。その他にも、共済制度活用検討会の開催、全国中央バリュー倶楽部の普及・促進、ＥＴＣおよびＥＴＣ２.０車載器セットアップ登録店の募集と適正な運営の推進を行う。
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