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「喜んで」「お客様が一番です」は日常、飲食店を利用する中でよく耳にする言葉である。実際に激しい競争の中で、各店は、味はもちろんのこと、他店より少しでも居心地を良くし、お客様に満足していていただき、再度来店してもらうために工夫を凝らしサービスを提供している。その結果がお客様の満足に繋がり、人が人を呼び繁盛している店も多くある。
少し前の話になるが都内の繁華街に店舗を構え、立地も良く客足も途絶えることなく繁盛していたラーメン屋に再び行った。お客様は多いが、以前と比べると少なくなっていた。
味は変わらない、金曜の夜で通りには人が溢れている。もしかしたら飽きられたのかもしれない。それでも何か雰囲気が違うと感じた。
店はそれなりにお客様が入っているので当然、店員は接客に追われ、所狭しと働いている。そんな中でスタッフが注文の聞き違えをし、間違ったオーダーを取っていた。店長らしき人物が、そのスタッフに「お前はもういい」とお客様の眼前で言い放つ。当然、そのスタッフは困惑の表情を浮かべる。他のスタッフにも緊張が伝わり、店内の雰囲気もおかしくなる。その雰囲気も影響し待てども出てこない注文の品にお客様が苛立ちの表情を表し、さらに店の雰囲気が悪くなるという悪循環を生み出していた。
ことの原因は、スタッフのミスであるが、店長の一つの所作が事態を悪化させ、更に別の問題をも生み出している。
店長がとった行動は、ミスをしたスタッフに対するものとして理解はできるが、ミスに対する被害者はお客様である。そのお客様に対しての対応はおざなりにし、スタッフを叱ることでお客様にアピールをしているように見えた。スタッフもお客様ではなく店長を見るようになり、サービス低下の原因になっていると感じた。
店長の行動は果たして誰のための行動なのか。結果的には自分の苛立ちの矛先をスタッフに向けただけで自己満足になっているのではないか。些細なことであったが、店長の言動一つが店の雰囲気を変え、お客様に対しても大きな影響を及ぼすと感じた場面であった。
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