2026年5月版 中古車輸出 仕向け国 ベスト20 - グーネット自動車流通

2026年7月16日 [木曜日] 友引 |  西暦元号早見表 西暦元号早見表  |  サイトマップ サイトマップ

2026年5月版 中古車輸出 仕向け国 ベスト20

王者不在の中古車輸出、実勢は2桁増が続く
会社名:日本中古車輸出業協同組合

 日本からの中古車輸出の動向を毎月お伝えするため、仕向け国(輸出先の国)別の輸出台数ランキングを作成しています。本ランキングは、日本中古車輸出業協同組合が公表する統計をもとに、2026年5月の中古車輸出台数が多い順に上位20か国・地域をまとめたものです。台数は乗用車・トラック・バスなど全車種の合計で、前月(2026年4月)からの増減もあわせて確認いただけます。

■総量は前年割れ、実勢は拡大という「ねじれ」

 日本中古車輸出業協同組合がまとめた2026年5月の中古車輸出台数は137,750台で、前年同月比95.5%と2か月連続の前年割れとなった。仕向け国別ではロシアが18,257台(前年同月比113.2%)で首位を守り、累計でも84,328台と前年同期比127.8%と堅調である。ただ、今月の統計で目を引くのは首位の顔ぶれではない。前年5月に21,333台で首位だったアラブ首長国連邦(UAE)が283台まで縮小し、その一方でアフリカや南アジアの市場が前年を大きく上回った。

 総量の前年割れはUAE急減による見かけ上のもので、UAEを除けば単月で前年同月比111.8%、1〜5月の累計でも同115.4%と、実勢は2桁の拡大が続いている。この「ねじれ」を象徴する3つの市場を詳しく見ていく。

■UAE:前年同月比1.3%、王者の座から一気に圏外へ

 最大の変化はUAEである。5月は283台で、前年同月(21,333台)比わずか1.3%。上位20か国からも姿を消した。今年1月は17,755台、2月は18,023台と例年どおり首位級の規模だったが、3月に1,499台へ急減し、4月966台、5月283台と3か月連続で縮小した。1〜5月の累計は38,526台と前年同期(109,732台)の35.1%にとどまり、約71,000台が消えた計算になる。背景には3月以降の中東情勢の緊迫化に伴う物流の混乱があるとみられる。

 注意したいのは、UAEが単なる消費地ではなく、アフリカや周辺国へ車を送り出す再輸出ハブだった点である。同国向けの数字には、本来その先の市場に届くはずの車が大量に含まれていた。ハブが止まったことで、日本からの輸出は最終需要地への直送へと経路を変えつつあり、それが次に見るアフリカ市場の数字に表れている可能性がある。

■タンザニア:前年同月比170.5%、アフリカ直送シフトの主役

 2位のタンザニアは14,495台で、前年同月(8,500台)の170.5%。累計では73,739台と前年同期(40,116台)の183.8%に達し、月あたりの規模が前年からほぼ倍増した。今年は2月に18,711台の高水準を付けており、単月のブレはあるものの、レンジそのものが一段切り上がったことは明らかである。東アフリカの物流拠点である同国は、UAE経由で流れていた車の受け皿になりやすい位置にあり、直送シフトの主役とみてよい。

 アフリカ勢では南アフリカ共和国が前年同月比115.7%(6,693台)、ウガンダが同116.9%(3,143台)、ナイジェリアが同133.6%(2,903台)と続き、5月のアフリカ向けは上位20か国で計44,743台、全体の32.5%を占めた。ただしケニアは同81.7%(6,024台)と前年割れしており、アフリカ一様の伸びではなく、港湾・物流の条件によって明暗が分かれている点は押さえておきたい。

■スリランカ:累計は前年の2.4倍、政策転換が生んだ最大の伸び

 6位のスリランカは7,335台で前年同月比139.6%。そして累計では32,219台と、前年同期(13,246台)の243.2%に達した。上位20か国で最大の伸び率である。起点は2025年の車両輸入解禁という政策転換にある。前年の同時期は輸入再開直後の立ち上がり局面で、市場はまだ本格化していなかった。それが今年は月5,000〜8,000台のレンジに定着し、3月には8,356台と月次のピークも更新した。

 経済危機からの外貨事情の改善を背景に、価格帯の手頃な日本の中古車と相性のよい市場として急速に存在感を高めている。UAEのような中継地ではなく、最終需要地としての純粋な成長である点も、今のランキングの中では象徴的だ。

■数字の裏で進む、仕向け先の構造転換

 UAEの急減、タンザニアの倍増、スリランカの2.4倍。3つの市場の動きは独立した現象ではなく、「中継地経由から最終需要地への直送へ」という一つの構造転換の断面と読める。総量では前年比95.5%と縮小に見える5月の統計も、その内側では地域の異なる複数の市場――ロシア(113.2%)、ニュージーランド(145.1%)、英国(125.0%)など――が同時に前年を上回っており、輸出の裾野はむしろ広がっている。

 今後の焦点は、中東情勢の帰趨とUAE向けの回復の有無、そして回復した場合に一度切り替わった直送の流れが元に戻るのかどうかである。来月以降も前年比の物差しで、この構造転換の進み具合を追っていきたい。

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【対象評価点】

4、4.5点

【抽出価格条件】

直近価格が500千円以上

【抽出台数条件】

毎月50台以上の流通が過去6ヶ月連続していること