【連載コラム】File29自動車会社の働き方改革 - グーネット自動車流通

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【連載コラム】File29自動車会社の働き方改革

コラム 2022年03月28日
パワーハラスメント防止が義務化
会社名:社会保険労務士 本田淳也

 中小企業においても4月からパワハラ防止措置が義務化されました。なんとなくは知っていても、実際に該当するかどうかの境界線は微妙なケースも多い。この機会にしっかり整理しておきましょう。

■定義とは
 パワハラとは、①優越的な関係を背景とした言動、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの、③労働者の就業環境が害されるもの、この3つを全て満たす行為を言います。とはいっても、判断に悩むケースも出てきますので、もう少し具体的にみていきましょう。代表的な言動は6つに大別できます。まずは「身体的な攻撃」で、殴打や足蹴りはもちろん、相手に物を投げつけるも該当します。誤ってぶつかるのは該当しません。次は「精神的な攻撃」。人格を否定するような言動を行う、必要以上に長時間にわたる激しい叱責を繰り返し行うなどが該当し、遅刻など社会的ルールを欠いた言動が見られ、再三注意しても改善されない者に対して一定程度強く注意することは該当しません。この辺りは程度問題であり、客観的にみて他の従業員が「キツイよな~」と感じるような言動は控えるようにしましょう。普段からもっとも意識してほしい部分になります。

■一般常識でも判断
 3つ目は「人間関係からの切り離し」で、1人の労働者に同僚が集団で無視をして職場で孤立させる、意に沿わない者に対し仕事を外し、長期間にわたり別室に隔離したりすることが該当し、新規採用者を短期的に別室で研修等の教育を実施するのは問題ありません。仲間外しや無視という行為がNGです。次は「過大な要求」。新卒採用者に対し、必要な教育を行わないまま到底対応できないレベルの業績目標を課し、達成できなかったことに対し厳しく叱責することや、長期間にわたり肉体的苦痛を伴う環境下で勤務に直接関係のない作業を命ずるなどがNGです。ただし、本人を育成するために現状よりも少し高いレベルの業務を任せること、繁忙期に通常時よりも一定程度多い業務の処理を任せることは該当しません。ここらへんは本人の能力アップにもつながる部分であり、積極的に与えることが生産性の向上にも寄与してきます。

■働きやすい職場環境へ
 5つ目が「過少な要求」。例えば、管理職である労働者を退職させるため、誰でも遂行可能な業務を行わせることや、気にいらない労働者に対して嫌がらせのために仕事を与えないことなどが該当します。反面、労働者の能力に応じて、一定程度業務内容や業務量を軽減するといった行為はOKです。最後は「個の侵害」。労働者を職場外でも継続的に監視したり写真を撮影したりすることや、性的指向や病歴等の個人情報について、当人の了解を得ずに他の労働者に暴露することがNGで、労働者への配慮を目的として、家族の状況等についてヒアリングを行うことは問題ありません。いかがでしょうか、心当たりはありませんでしょうか。4月からの改正により、行為者について厳正に対処する旨の方針・対処の内容を就業規則等に規定すること、また相談窓口を設置すること等が義務付けられました。厚生労働省のHP「あかるい職場応援団」で詳しい情報や研修資料等も入手できますので、従業員がイキイキ働ける会社を目指し積極的に取り組んでいきましょう。

【筆者プロフィール】
社会保険労務士・自動車整備コンサルタント 本田淳也
青森県深浦町生まれ。北海道自動車短大を卒業後、ディーラーにメカニックとして勤務。その経験を活かし四駆専門誌で数多くの記事を執筆。帰郷後、本田社会保険労務士事務所を開業。社員がイキイキ働く組織づくりをサポート。著書「自動車整備業の経営と労務管理」(日本法令)。

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