【令和2年 年頭所感】日本中古自動車販売協会連合会・日本中古自動車販売商工組合連合会 会長・理…

2024年4月23日 [火曜日] 大安 |  西暦元号早見表 西暦元号早見表  |  サイトマップ サイトマップ

経営者・理事長年頭所感(2020年度)

【令和2年 年頭所感】日本中古自動車販売協会連合会・日本中古自動車販売商工組合連合会 会長・理事長 海津 博


  • 会長・理事長 海津 博

 新年明けましておめでとうございます。2020年の新春を迎えるにあたり、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

 昨年は、元号が「平成」から「令和」へと移行し、新たな時代が幕を開けましたが、皆様ご承知の通り、昨年も台風・大雨などの災害により多くの方が被災されました。中販連といたしましても、台風15号・19号を始めとする自然災害の被害を受けられたJUショップのための義援金活動を実施し、多くの方にご協力をいただきました。相互扶助の精神で本活動にご協力いただきました方々に心より御礼申し上げます。また、被災された皆様ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げ、皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

 さて、自動車業界の状況ですが、2019年度上半期の国内新車販売台数は、前年同期比5.6%増の262万1,470台で、3年連続のプラスとなりました。登録車は同5.2%増の165万9,740台で2年ぶりのプラスとなり、軽自動車は、同6.2%増の96万1,730台で3年連続で前年を上回りました。
                                                一方、中古車については、2019年度上半期の登録・届出台数の合計台数は3.4%増の339万3,175台となり、5年連続のプラスとなりました。登録車は同3.0%増の189万1,372台で2年ぶりのプラスに転じ、軽自動車は同3.9%増の150万1,803台で5年連続で増加しました。新車販売がプラス基調で推移したことで下取車も増え、中古車流通の活性化につながっています。

 下半期については、昨年10月からの消費増税の影響などにより、新車・中古車ともに前年割れのスタートとなりました。この消費増税が、今後どの程度自動車産業そして我が国の経済に影響を及ぼすのか強い関心が集まっており先行きは不透明でありますが、本年は回復することを切に願っています。

 自動車関係諸税については、2019年度税制改正大綱で中長期的な視点に立って検討を行うことになっていますので、中古車ユーザーや中古車流通にマイナスの影響が出ないよう、今後も要望を続けてまいります。

 自動車業界では100年に一度の変革期と言われておりますが、今後自動車業界の構造の変化に対応していくために、「小売振興委員会」では2025年を見据えた業界環境予測と我々の課題を整理し「中長期小売振興指針」を取りまとめました。

 現在、消費者のニーズが多様化していますが、お客様がどのようなニーズを持っているのかしっかりと把握しそれに応じた商品やサービスを提案するには、より深い人間関係、信頼関係の構築が不可欠になります。そのためこの「指針」をもとに、JU中販連が認定した「適正販売店」を対象としてお客様との絆を強くし生涯顧客をつくる「顧客接点強化施策」をスタートさせました。

 この顧客接点強化施策をしっかり展開して、JUショップとユーザーの関係をより深いものとし今後の変化にも対応できる基盤作りを進めてまいります。店の規模に関わらず、様々な販売店が対応できるようにプログラムを用意し、JUショップによる活用を推進しております。

 また、自動車の買い方も変わってきており、オートリースにより月々定額で乗るという方も増えています。お客様との接点を確保し、深く永くお付き合いできる仕組みとして、オートリースは最適であり、「金融委員会」においても「安心コミコミプラン」を積極的に推進しています。

 このような中、JUクレジットの取扱高は、23年度より連続して前年を上回っており、今年度も上半期は順調に実績を伸ばしておりましたが、下半期前半は消費増税や度重なる自然災害の影響で想定以上の落ち込みとなりました。1月は、今年度の勢いを取り戻せるかどうかの試金石であり、引き続き提携企業であるオリコ社と共に実績の拡大に向け二人三脚で進んでまいります。

 政治、経済、社会、技術そして消費者など、自動車を取り巻く環境は日々変化しています。JUの会員販売店が永続的に勝ち残っていくためには、直面する様々な課題をクリアしていく必要があり、会員強化ができなければ組織は縮小していきます。

 しっかりと新たな変化への対策を講じ、そして「令和」の時代も、より良い中古車市場の構築に向け、JUは一致団結し、関係者各位のご協力も得ながら諸事業に取り組んでまいりますので、引き続きご支援ご厚情を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

 結びに、本年が皆様にとりまして良い年となりますよう心から祈念いたします。