カスタマーファースト推進本部 BPサービス推進室・木全厚室長に聞く - グーネット自動車流通

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カスタマーファースト推進本部 BPサービス推進室・木全厚室長に聞く

ひと 2018年04月11日
喜ばれるBPサービスへ 広い提案で新たなビジネスを切り拓く
会社名:トヨタ自動車

 トヨタ自動車BPサービス推進室長に木全厚氏が就任した。入社以来、サービス部門で国内のみならず海外のBPの現場を見聞し、修理書や故障診断機にも明るい木全氏に、オートアフターマーケットの現況や車体修理の高度化への対応、上塗り塗料の完全水性化に向けた取り組みについて聞いた。

【これまでの経歴を】
 1995年(平成7年)に入社、海外サービス部に配属となり、そこで修理書の作製や電子サービスマニュアルの開発、故障診断機の企画、設計に携わった。1999年から2年間、社内研修の一環としてイギリスに赴任。販売代理店での業務や3拠点のディーラーで整備と接客を経験した。2005年にはこれまでの業務とともに新設されたサービス技術部に異動となり、2007~2010年までの3年間、オーストラリアでBP事業を含めたサービス部門のスキーム作りに従事した。その後、2010年に国内サービス部で南関東地域のトヨペット店、レクサス店を担当、2013年に海外サービス部、2015年に品質保証部の両部で企画を担当。2017年にはサービス統括部で中近東、アフリカ地域を担当し、75ヵ国にわたる国々のBPも含めたサービス全体を統括後、BPサービス推進室長に就任した。

【就任の抱負を】
 BP事業の取り組みが盛んな地域を担当していたフィールドマネージャー時代や海外でBPサービスの体制作りに携わった経験など、これまでは現場により近いところから業界を目にしてきた。しかし、視点がカーメーカーの立場に変わったことで、改めて業界の広さ、奥深さを実感している。まずは原点に立ち返り、顧客と品質を第一とした皆に喜んでいただけるBPサービスを提供したい。そのためには、持ち場、立場から、ユーザーに何ができるのか、どうすれば笑顔にできるのか、喜んでいただけるのかを真摯に考える必要がある。そして、不幸にも損傷してしまった車を完璧に修理するとともに、色鮮やかな車を忠実に再現する高い技術力を駆使して、業界だけにとどまらず世の中を明るく、良くしたいと考えている。我々だけではなく、業界に携わる関係者の皆様の理解と協力をいただきながら、これらの取り組みを進めていきたい。

【BP業界を取り巻く環境が大きく変化している。現在のオートアフターマーケットをどう見ているか】
 先進安全技術の普及に加え、将来的な自動運転の開始やシェアリングサービスの台頭といった業界の変化により、成り行きではBPサービスの需要は減っていくと推測している。しかし、オートアフターマーケットという広い観点で見ると、まだまだできることがたくさんある。なぜなら、BPサービスはカーオーナーに付加価値を提供できるサービスだからだ。幸いにも、東京モーターショーや東京オートサロンに代表されるモーターイベントには多くの来場者が訪れ、盛況を呈している。また、車のカスタマイズやボデーコーティングに少なからず関心を持つカーオーナーは存在していることから、マーケットにはまだ可能性があるというのが私の見解だ。これからはユーザーの立場に立った幅広い提案など、自らビジネスを切り拓いていく必要があるだろう。

【最新設備を擁した多治見サービスセンターに移転して1年。利用者の評価は】
 技術者からは、最新設備で幅広い研修メニューを受講できることから高い評価を受けている。さらに充分な広さを活かし、オペレーションまで実習できるのも好評だ。もっと工夫をすればより良い研修ができるはず。引き続き、努力を怠らず改善を図っていきたい。このような施設を作った背景には、人材難が叫ばれる業界において、「優秀な人材の育成を通じて、お客様の笑顔につなげよう」という会社からのメッセージが込められていると認識している。

【現在、新技術や新素材、先進安全装置の普及により、車体修理の高度化が著しい。今後、カーメーカーとしてどのように現場を支援していくのか】
 トヨタには、「直せない車は市場に出さない」というポリシーがある。これは全世界共通で、どんなに優れた技術を採用して、どんなに売れる車であっても、市場で修理に課題があれば上市しない。これはBPサービスでも同じで、技術開発グループが新しい技術や素材が採用される際には、正しく修復できるのか検証し、現場が受け入れやすい正しい修理を判断基準に据えて、修理技術の開発に努めている。これらの情報はすべてボデー修理書やサービスマニュアルに公開し、また設計・開発の現場にもフィードバックしている。すべての車を内製工場だけで処理することはできず、外注先であるボデーショップの支援なくしてBPサービスは成り立たない。また、トヨタ車は修理情報が広く公開されているからどこに行っても直してもらえるとユーザーに信頼を置いてもらっている。今後も、内製工場だけでなく、ボデーショップにも等しく修理情報を開示していく。

【2025年までに上塗り塗料の完全水性化を掲げているが、現在の進捗状況は】
 目標を上回るスピードで導入が進んでいる。2017年度において、半数以上の販社及び拠点が水性塗料の導入を済ませ、そのうち100%水性化を果たしたのは42社・62拠点となり全体の19%を占める。自主的に導入を検討する販社が増えてきていることから、2018年度はより普及する仕掛け、メリットを見いだし、工夫を凝らしながら早期の目標達成を目指したい。また、多治見での塗装研修も全面的に水性塗料に切り替える方針だ。販社によって導入できない様々な事情があることは充分に理解している。しかし、技術者の健康と地域環境への配慮の観点から水性塗料の重要度は今後増していくだろう。さらに、今の若い世代は趣味の世界でも溶剤臭を嗅ぐ経験がほとんどないため、若い技術者の確保にも導入は不可欠だと言える。具体的には、現場の声に耳を傾け、個社の事情に合った導入事例をもとに提案することで、普及を推し進めていきたい。

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