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溶接装着部位のチェックは、隣接部位との接合部分を確認することが基本です。普段正しいと思って確認している接合部分でも、車によっては不適切なケースもあります。第二回ではリヤエンドパネルの事例をご紹介します。
【リヤエンドパネル】
“バックパネル”とも呼ばれる溶接装着部位です。リヤバンパーよりも内側に位置しているので、骨格部位と思われがちですが、リヤフェンダーと同様に外板として扱われています。普段リヤエンドパネルのチェックをする際、画像①のようにトランクリッドのキャッチ部周辺の溶接跡だけを確認されている方は、少し注意が必要です。フレーム修正機跡の有無を確認する目的であれば、有効な場所と言えるのですが、交換歴のチェック目的となると適切な場所ではなくなってしまいます。それはなぜでしょうか?
【リヤエンドパネル周辺の構造】
この部分(画像②赤部分)は、キャッチ部を装着、そして開閉時の衝撃に対する補強目的でインナー側パネルを重ねた“2重構造”になっています。交換用として供給されるリヤエンドパネルは、このインナー側パネルと予め純正スポット溶接で接合されたアッセンブリー状態で供給されることが殆どです。つまりアッセンブリー状態のリヤエンドパネルで交換されている場合、赤部分は純正のスポット溶接跡が確認されるだけで、交換時に見られる再溶接跡に気づくことができないのです。商用バンのように荷室フロアがフラット形状であれば、赤部分はリヤフロアとの接合部分となり、交換歴チェックとして適切な場所になります。しかし、スペアタイヤ格納部が存在するモデルの大半は、赤部分でチェックできないのです。
【リヤエンドパネルはここを見る!】
前回ご紹介したルーフパネルと同様ですが、必ず隣接する部位との接合部分を確認することが求められます。適切な接合部には、
・左右リヤフェンダーとの接合部(画像②黄部分)
・左右リヤサイドメンバーとの接合部(画像②緑部分)
・リヤフロアとの接合部(画像②オレンジ部分)
が、ありますので、その車両において最も確認しやすい接合部分を確認するようにしましょう。特にリヤフロアとの接合部分は、荷室内に荷物が車載されていても、バンパー下側から覗き込むことで溶接跡を確認することができオススメです(画像③④)。リヤエンドパネルが交換されている場合、リヤフロアまで衝撃波及している恐れが高まりますので、ぜひ適切な場所を覚えてください。
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