【注目企業連載企画①】山川博功社長に聞く - グーネット自動車流通

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【注目企業連載企画①】山川博功社長に聞く

企業・団体 2017年09月22日
チャイナショック乗越え過去最高益
会社名:ビィ・フォアード
自動車流通新聞取材に対応する山川博功社長

自動車流通新聞取材に対応する山川博功社長

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 中古車輸出業界で圧倒的な存在感を示すビィ・フォアード。海外向けECサイト「BE FORWARD.JP」を中心に世界中に情報を発信。中古車だけでなく、スペアパーツ、オリジナルエンジンオイルなどのカー用品、そして農機、建機、オートバイなどの日本製の優れた商品を世界に販売する。仕向国は世界127カ国におよび、世界中で同社から輸出された中古車が走り、5万人以上の現地サポーターが同社のマーケティングを行う。創業僅か10年で年商500億を売り上げ、チャイナショックを乗り越え過去最高益を計上する同社山川社長に話を聞いた。
(聞き手:近藤厚志)

【チャイナショックの影響】
 2015年8月24日、いわゆるチャイナショックにより、我々の主要仕向地であるアフリカ全土に不景気が到来しました。中国景気活況のおかげで成り立っていたアフリカは大きなダメージを受けたのです。主に自国の資源を輸出して外貨を獲得するアフリカ諸国からの中古車の注文は一気に減少しました。特に「ザンビア」では、貨幣価値が一気に6割減少して、同じものを買うのに2.5倍のお金が必要になりました。「ジンバブエ」は、不況により政府が国内通貨の流出を禁止しました。つまり外国のものを買えないということです。アフリカの中でも内陸国は鉱山から採掘した資源を輸出し成り立っている訳ですから、最大のお客様(輸出先)である中国が不況になったのだからたまりませんでした。

【新仕向国の開拓と社内改革】
 当然我々の販売する中古車を買う経済力がなくなり、単月では赤字に転落するなど、本当に厳しい状況が続きました。そこで我々のとった手段は二つありました。まずは、仕向地をアフリカに頼ることなく、中米、南米、ジョージア、ミクロネシアやオセアニアなどにも目を向けました。マーケットの軸を広げたということです。当時アフリカ向け輸出が全体の7~8割ほど占めておりましたが、今では5割ほどとなっております。次に、社内に目を向けました。我々のあるべき姿を見直し、それを全て数値化したのです。いわゆる「見える化」です。他に経費の見直し、システムの見直し、全てにおいてスリム化を図りました。これらの変化に対応できず、改革についていけない社員が3割ほど退職してしまいましたが、きつい時ほど力を発揮する社員や、あらたなアイデアや施策を提案する社員、会社を何とかしようとモチベーションの高い社員たちに支えられ、今年の2月に前年比がプラスに転じました。

【過去最高益を計上】
今ではチャイナショック前の状態を回復し、企業体質も大きく変わり、前年比170%の過去最高の粗利を計上できるようになりました。チャイナショックの影響は、我々中古車輸出業界にとっては本当に大事件で、同業者のプレーヤー数は激減、淘汰されてしまったことでも、利益率を押し上げたのだと思います。7月の販売台数は1万1998台(前年比152%)、売上は44億3000万(169.8%)と大きく伸びております。やはり企業は人ですので、これからも優秀な人材は積極的に採用して、海外向けECサイト「BE FORWARD.JP」を世界一に成長させたい。現在外国人47名(30言語)を含め176名の体制ですが、まだまだ人手不足です。あらたな事業も積極的に取り組みたいし、実現させたいことも沢山あります。最強のオペレーションと最強のマーケティングで、全世界に「BE FORWARD」を広めていきます。

【ブランドの強み】
 我々の強みは、世界中に「ビィ・フォアード」をフォローしてくれる人が沢山いることです。「ビィ・フォアード」という言葉は、全世界で「安心・信頼」という意味を指すブランドになっています。このブランド力が当社の最大の強みとなっており、「ビィ・フォアードサポーターズ」という現地のコミュニティができるようになりました。オフィシャルで世界に5万4550人です。これはブローカー同士のコミュニティで、お互いに情報交換をするなど切磋琢磨して、ビィ・フォアードの中古車を販売してくれます。「WhatsUp」 という海外で人気のSNSを使い、ひとつのチャットグループに100人のサポーターがおり、それぞれリーダーがいます。販売台数に応じてグレードが上がり、収入に反映されます。この仕組みが国ごとでコミュニティがあり、それぞれの現地のマーケティングも可能になりました。ジンバブエにはアナログのアフェリエイトがあり、インターネットカフェなどで、告知活動をして、販売に結びつけています。ローカルの口コミが強い国の特性を活かした手法といえるでしょう。ザンビア、カリブでも同様です。

【新サービス導入と今後について】
サポーターズのIDを使って注文すると自動的にディスカウントされるので、車が売れていきます。我々が仲介せずネット上で取引が完結する「バイナウ」(主に時差の大きいカリブ地域で多く利用されており、例えば、バハマのユーザーにおいては55%が利用)という仕組みで1400台、「サポーターズ」で2100台ですから、新たなサービスにより、合計で月に3500台が売れてしまいます。今振り返ると、チャイナショックという大きなダメージがあったからこそ、新たな知恵を出しあい、新たなサービスが生まれ、それがマーケットに受け入れられ、企業体質も強化されました。社名でもある「前へ」という文字通り新しいことに積極的にチャレンジして、世界中の方々に「日本製品の素晴らしさ」を伝えていきたいと考えております。

【プロフィール】
山川博功氏(やまかわ・ひろのり)1971年鹿児島県生まれ福岡に育つ。明治大学文学部フランス文学専攻卒。1993年東京日産自動車販売株式会社(現日産東京販売HD株式会社)入社。優秀新人営業賞受賞。1997年カーワイズ入社。入社三ヶ月で同社トップセールスに。1999年有限会社ワイズ山川設立。同社取締役就任。2004年株式会社ビィ・フォアード設立。創業10年で年間12万台を超える中古自動車を127カ国に輸出する企業に成長させる。



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【対象評価点】

4、4.5点

【抽出価格条件】

直近価格が500千円以上

【抽出台数条件】

毎月50台以上の流通が過去6ヶ月連続していること