【インタビュー】国土交通省 自動車局整備課 平井隆志課長に聞く - グーネット自動車流通

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【インタビュー】国土交通省 自動車局整備課 平井隆志課長に聞く

ひと 2017年09月15日
先進安全技術に対する整備の方向性を示していく
会社名:国土交通省
平井隆志課長

平井隆志課長

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 7月7日付で国土交通省自動車局整備課長に平井隆志氏が就任した。先進安全技術の普及やパワートレインの変化など、技術革新の激しい環境下において整備業界の将来をどのように見据え、いかなる施策を展開していくのか。平井新課長の考えを聞いた。

【これまでの経歴について】
 1990年に運輸省(現・国土交通省)へ入省し、地域交通局陸上技術安全部自動車整備課に配属となる。2000年には、新車基準の国際調和を図る自動車基準認証国際化研究センター(JASIC)のワシントン事務所長に就任した。その経験からJASICジャカルタ事務所の立ち上げにも携わり、2013年よりジャカルタ事務所長に着任。その後2015年から自動車局安全政策課長を務め、このほど整備課長に着任することとなった。
 一時期鉄道局に所属したこともあるが、総務庁(当時)の交通安全対策室への出向なども含め、主に自動車関連の部署を担当してきた。

【昨年作成された第10次交通安全基本計画において、整備課はどのような役割を担うのか】
 第10次計画では平成32年(2020年)末までに年間交通事故死者数を2,500人以下とすることを目標としており、重点施策の一つに「自動車点検整備の充実」が挙げられている。この先さらなる点検整備の充実を図るためには、二つの対応を同時に展開していく必要があると考えている。
 一つは今まで我々が培ってきた経験に基づく、確実な点検整備を継続していくことである。多くのパーツが電子化されても、自動車にとって消耗部品は欠かすことができない要素であり、点検整備の重要性も変わることはない。併せて、未認証工場に対する取り締まりなども、これまで通りしっかりと実施していく。
 もう一つは先進安全技術の普及などによる、環境変化への対応である。新技術に対して整備はどのように変化すべきか、議論を重ねて方向性を示すことが我々の役割だと認識している。
 これらの対応を進めることにより「自動車点検整備の充実」を図り、事故削減につなげていきたい。

【ASV普及に伴う、整備業界の変化と今後の方針については……】
 ASVに関しては昨年度より第6期推進計画が始まり、技術政策課において自動運転の実現などに向けた議論が重ねられている。
 整備課としては先進技術をどのように保守管理し、いかに自動車社会の安全を守っていくかが重要なテーマだととらえている。しかし、何をどのように保守管理していくかについては明確にできていないのが現状であり、今後「自動車整備技術の高度化検討会」などを通じて、議論を深めなければならない課題として認識している。
 整備技術の高度化に対応するための機器であるスキャンツールに対しては、補助金の交付などにより普及を促進しており、整備事業者における普及率は約8割との調査結果を受けている。しかしスキャンツールの普及が進む一方で、事業者によってはその活用方法が充分に認識されていない可能性があると考えている。スキャンツールを普及させるために何をすべきか、我々行政側と業界団体が協力しながら進めていかなければならない。
 また新技術への対応については、整備業界と行政だけでは進められない課題もあると認識している。同検討会では現在、スキャンツールで確認できるデータの範囲について検討を進めており、衝突被害軽減ブレーキに関する情報は昨年度末より順次提供が開始され
ているところ。今後ともカーメーカーや機器メーカーの協力も得ながら、適切な整備環境を整えていく。

【ASV普及によって車検・法定点検は変わるのか】
 たとえばASV技術が保安基準に定められたとすれば、点検整備に関する議論も間違いなく展開されるだろう。先進技術に対する整備及び検査については、制度設計を担う行政の責任として議論を重ね、しっかりと対応したいと考えている。

【昨秋に全国5ヵ所で実施したエイミングの実証実験について、その成果と今後の方針を聞きたい】
 昨年の実証実験は、専業工場がエイミング作業を実施する際の課題を探ることを目的としていた。実験の結果から、作業手順がメーカー・車種ごとに異なること、必要なターゲットや機器が異なること、広い作業スペースが求められること、という3つの課題が浮き彫りとなった。今後はこれら課題を認識した上で、対応を検討していく。
 数年前までは数%しかなかった新車への衝突被害軽減ブレーキ装着率が、2015年には約4割に達しており、今後さらに高まることが予想される。いずれディーラーだけでは対応が難しくなるため、一定の要件を満たした専業工場においても、エイミングを含めた点検整備及び修理ができる仕組みを作らなければならないと考えている。そのためには、整備事業者が各種先進技術を理解し、チェック・修繕できるように情報を展開していくことが重要となる。さらには、作業に必要な情報や設備機器の入手方法を整えることも大切だろう。
 一方、新技術の整備に対応した情報や設備機器の取得が可能となっても、すべての事業者が必要な設備投資を進めるのは難しいことも認識している。そのため、他社からの作業依頼に迅速に対応できる事業場も必要となるだろう。先進技術の整備について、自社で対応したい事業者もいれば、業務を委託したいと考える事業者もいると思う。様々な事業者の考えに対応し、多くの人が納得できる方策を複数用意することが重要だろう。

【日本自動車車体整備協同組合連合会(日車協連)が立ち上げた、車体整備の高度化・活性化に向けた勉強会に対しては、どのような印象か】
 業界をより良くするための取り組みであり、優良車体整備事業者認定制度が創設されたことを非常に喜ばしく感じている。継続して取り組みを進めてほしいと考えており、これまで私が他業界の自主認証制度を見てきた経験から、今後の展開として期待している点を述べさせていただきたい。
 まず、修理に出すユーザーが良い工場を知るための情報提供を進めてほしい。認定制度の目的はユーザーが良い工場を選ぶ基準を示し、事業者同士の切磋琢磨につなげ、業界全体のレベルアップを図ることにあると思う。ユーザーが制度をしっかりと認識し、優良な工場に仕事が集まるような仕組みが完成すれば、さらに意味のある制度になるだろう。
 2つ目は日車協連の会員以外の事業者も対象とすることで、車体整備業界全体の取り組みとしてほしい。会員以外も巻き込み、業界全体の発展に貢献する活動となればと期待している。

【アフターマーケット関連事業者へメッセージを】
 先進安全技術の普及や電気自動車に対する関心の高まりなど、自動車業界全体が大きな変化を迎えているが、車体整備も含め、整備業の重要性・必要性は変わることがない。むしろ電子化された部品が増えることで、アフターメンテナンスの重要性はより大きくなると考えている。変化する自動車業界において自整業で働いている方々に対する期待は大きく、我々としてもしっかりとバックアップしていく。
 しかし、自動車を取り巻く環境は変化しているため、整備業においても考え方を変えなければならない点が多少出てくると思う。我々も皆様からの意見を聞きながら、今後の方向性を検討していきたいと考えている。
 自動車が存在する限り、自整業は必要不可欠な存在であり続ける。今後も自信を持って業務に臨んでいただきたい。


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