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前回は『カバーで覆われたエンジンルーム内をどう確認するか』をご紹介しました。しかし査定検査の現場では、骨格部位の確認に苦労することは他にもあります。その典型的な例がタイトルにもあります『ウェザーストリップがしっかりと取り付けられたピラーの確認』ではないでしょうか。フォルクスワーゲンやアウディのような輸入車、時に軽自動車までサイドエリアの確認には本当に苦労させられます。では、どのようにすればスムーズに確認ができるのでしょうか。
◆現在のサイドエリアはどのような構造か
まずサイドエリアの構造を理解しておきましょう。大量生産を行う自動車メーカーでは『ボディサイドパネルの一体成型化』が現在の主流となっています。かつてはピラーやステップ等の各部位が別体で成型、そして溶接接合されていました。それが今では各ピラー、リヤフェンダー、サイドシル(ステップ)が一枚の高張力鋼板からプレス加工され、成形されるようになったのです。外板、そして骨格扱いされた各部位の【継ぎ目】が無くなったことで、オークション会場等では【それぞれの境界】を定義づけするようになっています。
◆パネル交換のパターンを知る
サイドエリアが一体成型された車両を検査するには、どのようなポイントに注意をすればよいのでしょうか。それは一体成型が故の『部分カット交換』を想定した確認が必要ということです。フロントピラーの交換歴を例に挙げてみましょう。フロントピラーを交換する場合、上部にあるルーフサイドからサイドシルまでを交換する『全体交換』と、交換修理が必要なエリアだけを切断除去して交換する『部分カット交換』の2パターンがあります。交換歴の確認は【溶接跡】のチェックが欠かせませんが、その【場所】に注意する必要があります。
◆実際のピラー事情
大きな事故を起こした車は、それだけ広範囲に損傷が波及していることが多く、比例して『全損扱い』にされてしまうケースが多くなっています。一方、損傷範囲が限定的な車両は、修理がなされます。あるいはサイドシル(ステップ)のピラー付近をカット交換する場合、どうしてもピラーの下部が交換範囲に含まれてしまいます。以上の点からピラーの交換歴確認をするには、なるべく『下半分』エリアを見忘れないようにしましょう。さて次回はいよいよ本テーマである攻略方法をご紹介します。
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