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乗用車の外観には流行り廃りこそあれ、大きく変化することはありません(基本形状は1BOX~3BOX)。しかし骨格部位に目を向けてみると、各々の形状はだいぶ進化していることに気付くことができます。
衝撃吸収、生産効率、強度・剛性向上を目的に日々進化する構造に対して、私達も確認すべきポイントを適合させていく必要があります。
◆車台の共有化で骨格部はどう変わった
最近初めて見る車を検査していると、
『このフロントインサイドパネルの形状、別の車で見たことあるな。』
『このモデルもフロントクロスメンバーがボルト留めなのか。』
等々、『どこかで見たことある』といった印象を受ける機会が増えてきました。外観・ボディサイズは変われど、骨格部位の形状はほぼ同じ。これが現在、多くの自動車メーカーが取り組んでいる『車台(プラットフォーム)の共有化』です。
査定頻度が多いものとして、
・トヨタBプラットフォーム(アクア・シエンタ等)
・ホンダグローバルスモールプラットフォーム(フィット・フリード等)
・日産・Bプラットフォーム(マーチ・キューブ等)が挙げられます。
では、同じ車台を用いてどのように外観デザイン・ボディサイズを変更させているのでしょうか。それを実現させているのが、ボディ各所に取り付けられている【外板取付けステー・ブラケット類】なのです。
◆取付けステー・ブラケットの役割
同じBプラットフォームを採用しているトヨタ・アクアとシエンタを比較してみましょう。シエンタはボンネットやフロントフェンダーの取付け位置を高くする為にラジエータコアサポートやフェンダーステーをアクアより高いものを採用していることがわかります。取付けステーの役割はこれだけではありません。従来、外板部位と骨格部位は密接した位置関係にありました。フロントインサイドパネルにフフロントフェンダーを重ねてボルトで取り付けていました。それが今では【ステー・ブラケット類】が仲介するようになったのです。そしてこの仲介された空間が【クラッシャブルゾーン】の役割を持ち、衝撃吸収の向上にも役立っているのです。
◆クラッシュブルゾーンの拡大で衝撃の波及経路に変化
もうひとつ押さえておきたいのは【ライトバッフルの廃止】です。かつてはフロントインサイドパネルがヘッドライト裏付近まで伸び、ライトバッフルと接合されていました。余分な空間が無いので、衝撃が入力されるとすぐにライトバッフル(ラジエータコアサポート扱い)やフロントインサイドパネル先端が歪んでしまいました。それに対して現在のモデルは、ライトバッフルを無くし、フロントインサイドパネルを後方に引っ込めることで、ヘッドライト裏に【広いクラッシャブルゾーン】を設けるようになりました。取付けステーの多用とクラッシャブルゾーンの拡大、これにより外部から入力された衝撃エネルギーは、骨格部位へ直接波及することが減ったのです。このような構造を持つ現代の車を査定する際、どこに注意すればよいのでしょうか。その攻略方法を次回ご紹介いたします。
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