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ヤナセオートシステムズは8月5日、フェラーリ・ジャパンとボデーショップ契約を締結。これにより、同社BPセンター三郷がフェラーリ認定ボデーショップとなり、同日より認定工場としての営業が開始された。認定取得に至るまでの経緯とその狙いについて、同センターの尾形謙介所長と、フェラーリ認定メカニックの資格を取得した深澤一正係長に聞いた。
―認定取得の経緯について
2012年10月頃、フェラーリ・ジャパンは認定ボデーショップの拡充を図り日本国内でのサービスネットワークを強化するため基準制定を進めていた。その頃、BPセンター三郷の設計・建設に着手しており、タイミングが一致したため、フェラーリ車の修理に対応することも検討を開始した。BPセンター三郷は2013年4月に開所したが、その時点での認定取得に必要な条件を満たすことは織り込み済みだった。
―認定取得に必要な条件は何か
認定工場資格必須要件となっている、カーベンチ社製ボデー修正装置、PPG社製の水性塗料・エンバイロベースを新たに導入し、アルミボデー専用のベイを増設した。また、イタリア・マッサで昨年9・10月に約2週間のトレーニングを受け、フェラーリ認定メカニックに必要とされているアルミニウム溶接士資格・ISO9606-2を取得したほか、カーベンチ社製ボデー修正装置と車種別専用ジグを用いた車体修理の技法を学んだ。その他、認定工場はディーラーと同様に扱われ、フェラーリ社のコーポレート・アイデンティティに則る必要があるため、フェラーリ社のエンブレムであるキャバリーノ・ランパンテ(跳ね馬)や、工場名を記載したロゴを工場外壁へ掲示し、工場内には生産ラインの写真を展示した。また、工場内の床は同社指定のグレーとしている。
―フェラーリ車の修理で難しい点は
オールアルミボデーの車両が多く、構造もサーキット走行を想定し走行性能の高さを優先した独特なもので、損傷の波及の仕方が他メーカーの車両とは異なる。またメーカーは、スーパースポーツカーとして重要な外観はもちろん、走行性能も新車と同等にまで修復するよう求めており、指定する修理方法やツールもボデー剛性や強度の確保を充分に考慮したものとなっている。
―今後の目標を
フェラーリ認定ボデーショップは当社BPセンター三郷以外のほか、すでに横浜と大阪にも存在するが、どの工場を入庫先に選ぶかはフェラーリ車ディーラー次第。これから営業活動を開始するが、大破のみならず小破まであらゆる修理に対応していきたい。当社は今後も、輸入車各メーカーの修理工場認定取得を進め、各メーカー規定の通りに車両を修理することで、修理後もカーオーナーに安全に安心して愛車に乗ってもらえるよう、サービス体制を拡充していく。
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